事件「異常な恐怖があった」 全日空、裏返り急降下で謝罪会見2011.9.28 20:38

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「異常な恐怖があった」 全日空、裏返り急降下で謝罪会見

2011.9.28 20:38
運輸安全委員会がコンピューターグラフィックスで再現した、ほぼ背面飛行をする全日空140便(同委員会提供)

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運輸安全委員会がコンピューターグラフィックスで再現した、ほぼ背面飛行をする全日空140便(同委員会提供)

 「信じられない事態だ」。運輸安全委員会が急降下時の状況を明らかにしたのを受けて、全日空は28日夜、国土交通省で急遽、会見を開いた。全日空は改めて謝罪、再発防止策に取り組んでいると強調したが、関係者は「大事に至らなかったのは奇跡的だ」と指摘する。

 会見には長瀬真副社長やエアーニッポンの内薗幸一社長ら幹部が出席。長瀬副社長が「乗客の方々はもとより関係者に多大なご迷惑とご心配をおかけし、誠に申し訳ありません」と謝罪した。

 急降下時の機体の姿勢については「直後の社内調査で通常とは大きく逸脱した姿勢だったことは把握していたが、(裏返しになっていたことなどは)今回の運輸安全委の発表で初めて知った」と話し、「お客さまに大変なことをしてしまった。異常な恐怖があったと認識している」と述べた。

 その上で長瀬副社長は「乗務員に対しては操作の重要性について改めて徹底するなど再発防止策をとっており、調査には積極的に協力していく」と強調した。

 運輸安全委によると、急降下につながる操作ミスをした副操縦士は、ドア開閉スイッチと勘違いし、機体の左右の向きを調整するスイッチを2度にわたり左に回していた。同安全委の職員は「操縦士の単純ミスで旅客機が『背面飛行』したケースはまず聞いたことがない。けが人が出なかったことは奇跡に近い」と話した。

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運輸安全委員会がコンピューターグラフィックスで再現した、ほぼ背面飛行をする全日空140便(同委員会提供)
全日空140便が、ほぼ背面飛行をしていたことについて、謝罪する全日空の長瀬真副社長(右)ら=28日午後、国交省
全日空140便が、ほぼ背面飛行をしていたことについて、記者会見で厳しい表情を見せる長瀬真副社長=28日午後、国交省
運輸安全委員会がコンピューターグラフィックスで再現した(右上から左へ、右下から左へ)傾いて降下し、一時はほぼ背面飛行をした全日空140便(同委員会提供)

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