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2011/09/28

きっとそうさ。身体が疲れていたせいさ。

小学校5年生のとき、ある日私は突然何を思ったのか「絵画教室に行く!」と言った。

家から歩いて2分くらいのところにある教室に通い始めた。最初に描いたのはアジの開きだった。

その教室のおんなの先生のだんなさんはおもしろい人で、時々家に呼んでくださったときに、ぼくたちに議論をふっかけてきた。

「平和運動をしている人たちが、どうして党派に分かれて対立しているんだと思う?」

「エジプトは、あんなに立派なピラミッドをつくったのに、どうしてその文明が消えてしまったんだと思う?」

波頭亮さんと話していて、そんなことを思いだした。

サミュエル・ハンティントンによれば、日本は「八大文明」の一つだったが、その文明の賞味期限が切れようとしている。

「ものづくり」ばかりでは日本は食っていけない。インターネット、グローバリズムという文明の文法の変化に、真正面から向き合わなければならぬ。

「こんなに長く経済がゼロ成長って、資本主義の国ではいまだかつて例がないんだよね。」と波頭さん。

ぼくも波頭さんも、一番心配しているのは、官僚や新聞、テレビ、大学といった、本来社会を導く「エリート」であるはずのひとたちが、変化に対抗して古い頭でいるということだ。

既得権益も何も、そのパイ自体が消滅しようとしているのに。

「09年の民主党の総選挙の勝利が、唯一のチャンスだったんだけどね。」と波頭さん。

それが、狙い澄ましたように、あっという間に鳩山さん、小沢さんに対する「疑惑」のリークとキャンペーンで、つぶされてしまった。

そして、昨日の石川議員に対する、司法のプリンシプルに反したわけのわからない判決。新卒一括採用も大学入試も、一向に変わらない。

話しているうちに、ぼくはどんどん気分が落ち込んでいってしまって、まあ、おそらく日本はダメなんだろうな、感じた。これは論理的な結論である。

「どう思います、波頭さん? 未来のシナリオ? ソフトランディング? ハードランディング? クラッシュ?」

波頭さんがどう答えたかは、そのうちに発売されるであろうPHP研究所の書籍を参照してください。

PHPを出て、はっと思った。オレ、今まで走っていなかったのが、調子こいて二日連続で一時間走ったから、かなり身体が疲労している。

ということは、気分が落ち込んだのは、身体が疲れていたからかもしれない。

きっとそうさ。身体が疲れていたせいさ。日本という文明に、未来がないからではきっと決してないさ。

9月 28, 2011 at 08:44 午前 |