ほしのあき夫の元師匠、“マル暴交際”に反論

写真拡大

河野通文氏

　暴力団関係者との交際があったとして２６日付で日本中央競馬会（ＪＲＡ）から調教師免許を剥奪された河野通文氏（６１）。２７日、反論会見を開き、訴訟も辞さない構えをみせた。特殊法人のＪＲＡや吉本興業のような一般企業が厳しい姿勢で臨んでいるが、切られる側の当事者は、暴力団排除条例にはっきり抵触する前に社会的地位を剥奪されることにもなり、今後、訴訟に発展するケースも増えそうだ。

　２７日、美浦トレーニングセンター（茨城県美浦村）の広報会館で釈明会見を開いた河野氏。

　交際があったとされる指定暴力団山口組系組幹部Ｉ氏について、「数年前に知人との会食の席で４０億円を動かす若い実業家だと紹介された。風貌、態度からとてもやくざだとは思わなかった」と説明。今後はＪＲＡに免許取消処分の無効を求める訴訟の準備を進める方針で、「私には一点の曇りもない。白黒をはっきりさせたい。（地位保全というより）名誉にかけての裁判です」と語気を強めた。

　３日後の１０月１日から都でも施行される暴力団排除条例。暴力団との取引や利益供与が発覚すると悪質な場合、名前を公表されるため、事実上、経済活動ができなくなる。

　企業にとって暴力団関係者を排除できるようになるのは好材料だが、「はっきり条例に触れたという警察からのお墨付きを得られるのなら、退職を迫ったりできるが、暴力団と関係がありそうだけど、よくわからないグレーな従業員までは排除はできない。先走って解雇しようものなら裁判を起こされる可能性もあり判断が難しい」（大手企業総務部管理職）。

　こんな戸惑いの声も広がっている。

　河野氏は９１年の開業以来、通算４９３勝。０５年のＧＩ安田記念をアサクサデンエンで制すなど重賞１０勝をあげた。また、タレントの、ほしのあき（３４）と結婚を発表したばかりの三浦皇成騎手（２１）の元師匠としても知られる。