中国高速鉄道:運行管理ソフトに重大欠陥 誤作動で青信号

2011年7月30日 11時37分 更新:7月30日 13時35分

 【温州(中国浙江省)隅俊之】30日の中国国営新華社通信によると、鉄道省の責任者は浙江省温州市の高速鉄道事故について運行管理センターのデータ収集システムのプログラムソフトに重大な欠陥があり、信号システムの誤作動で青信号を発信した結果、追突した列車に関して自動列車制御装置が機能しなかったことを明らかにした。

 事故原因を巡っては、信号システムに設計上の重大な欠陥があったうえ、現場の対応ミスも重なったことを鉄道省幹部が公表していた。制御装置が機能しなかった原因について鉄道省幹部が言及するのは初めて。

 この責任者の説明や中国メディアの報道によると、落雷の影響で温州南駅の信号設備が故障し、正常運転をしていた先行列車に搭載された機器が正しい運行情報を受信できなくなったため、この列車は事故現場の約2キロ手前でいったん停車後、時速約20キロで徐行運転を再開した。ところが、運行管理センターのデータ収集システムのプログラムに欠陥があったために、後方を走行する列車に赤信号を発信すべきところ、青信号を発信したという。このため、低速で走行していた先行列車に後方から通常速度で運転していた列車が追突したとしている。自動列車制御装置がデータ収集システムの欠陥で機能せず、先行列車が徐行している区間に後続の列車が進入したとみられる。

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