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南海電鉄、難波駅に新高層ビル 百貨店誘致を検討

2011/9/28 0:20
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 南海電気鉄道は南海難波駅に直結する「南海会館ビル」(大阪市)の建て替え計画の概要を固めた。地上29階建てで、高さは155メートル前後の見通し。2016年に着工し、18年の完成を目指す。百貨店など大型商業施設の誘致を検討している。大阪市内では梅田地区などで再開発が進んでいるが、南海電鉄は新しいランドマークを核にお膝元の難波地区で集客力を高めて対抗する。

 総事業費は400億円弱とみられる。8階前後までの低層部に、百貨店や専門店街などの大型商業施設の誘致を検討しているほか、外国人向けの娯楽施設も設置する方針。高層階はオフィスとして外部企業へ貸し出す予定で、外資系企業の入居に期待を寄せる。

 目玉となる娯楽施設は「訪日外国人を想定して家族で日本や大阪の伝統文化を楽しめる常設(の娯楽)施設にする」(山中諄会長)という。関西国際空港に直結する路線を持つ強みを最大限生かし、外国人を中心とした需要を取り込む考え。市営地下鉄と南海難波駅の乗り換え利便を高めるため、直結のエレベーターを増やすなど動線の改善にも取り組む。

 8階建ての南海会館ビルは築54年で老朽化が進んでおり、同社はかねて建て替えを模索していた。同ビルの建て替えに際し、大阪市が都市再生特別措置法に基づき容積率を緩和、南海電鉄に対して最高165メートルまでビルの建て替えを認める。同社は需要動向などを踏まえ、容積率の上限までは活用しない方針だ。大阪市との調整にめどを付けたことで、難波地区一帯の再開発事業が総仕上げを迎える。

 13年春にグランフロント大阪などが建つJR大阪駅北側の再開発区域「うめきた」が先行開業するほか、近畿日本鉄道は天王寺・阿倍野地区で百貨店や外資系ホテルが入る高さ日本一の超高層ビル「あべのハルカス」を14年春に開業する。大阪市内の再開発競争が激しさを増す中、残る有力地区である難波の開発が注目を集めていた。

 南海電鉄はプロ野球球団「南海ホークス」を1988年に売却してから、本拠地球場だった「大阪球場」の跡地開発による一帯の活性化を目指してきた。同球場は98年に解体工事に着手、およそ10年がかりで商業施設「なんばパークス」の全館開業にこぎ着けた。それに先立つ03年には「スイスホテル南海大阪」を開業している。

 10年には新たに開発用地を取得。ライブハウス「Zepp Osaka(ゼップ・オオサカ)」を誘致するほか、9月に着工したオフィスビルが13年春に完成する。難波再開発は梅田など他地区より開業時期が遅れるが、関空からの外国人などを積極的に呼び込み、梅田などとは違う魅力のある街づくりを進める。

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