“信号システム 同じ企業が”
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“信号システム 同じ企業が”

9月28日 4時22分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

中国の上海で起きた地下鉄の追突事故で、地下鉄を運行する公社のトップは、地下鉄の信号システムが、ことし7月の高速鉄道の事故で問題となった信号システムと同じ企業のものだということを明らかにし、事故が繰り返されたことに批判の声が高まっています。

この事故は、27日、上海の中心部を走る地下鉄で、列車が前方の列車に追突し日本人2人を含む271人がけがをしたものです。事故を受けて、27日夜、上海地下鉄公社の兪光耀総裁らが記者会見し、事故について謝罪したうえで、事故路線の信号システムは、ことし7月に浙江省の高速鉄道で40人が死亡した事故で問題となった信号システムと同じ企業のものであると明らかにしました。この企業の信号システムを巡っては、高速鉄道の事故の直後のことし7月末にも、今回の事故が起きた同じ地下鉄の路線で、列車が突然、反対方向に走り出すトラブルが起きています。兪総裁は「7月のトラブルのあと、信号システムを納めた企業が欠陥を修正し、二度と同じことは起こらないと言っていたのに事故が起きてしまった」と述べ、事故の主な原因が信号システムにあるという見方を示しました。今回の事故を受けて、上海市民の間には事故が繰り返されることへの批判の声がネット上などで高まっており、地下鉄を毎日利用するという男性は「高速鉄道の事故の直後にまた事故が起きるのは、安全運行という責任を果たしていない証拠だ」と述べ、怒りをあらわにしていました。上海市は、今回の事故の原因について、専門のチームを立ち上げて、詳しく調査するとしていますが、今回の事故は、高速鉄道だけでなく市民の日常の足となっている地下鉄でも、路線網の拡大を急ぐ一方で、運行を巡る安全管理には欠陥があったことを浮き彫りにしています。