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【社会】

日進の花火中止問題、放射性セシウムは微量 

2011年9月27日 17時33分

 愛知県日進市の花火大会で福島県川俣町の花火打ち上げが直前に中止された問題で、日進市の実行委員会などが花火の放射性物質を検査した結果、2つの検体から1キロ当たり50ベクレル以下の微量の放射性セシウムが検出されたことがわかった。実行委と市は27日午後に検査結果を発表する。

 花火には放射性物質の規制値はないが、穀物や野菜の暫定規制値(1キロ当たり500ベクレル)を大きく下回る数値。打ち上げの際に吸い込む花火の粉末の量はごくわずかなため、今回検出された放射性物質は、食品の暫定規制値と比較しても、問題にならないほど少ないことになる。

 関係者によると、検出されたのはいずれも花火の一番外側の「玉皮」という紙でできた容器の部分。内部の火薬からは検出されなかった。放射性ヨウ素も測定したが検出されなかった。

 実行委と市は21日に名古屋市内の検査会社に放射線検査を依頼していた。今回の結果で安全性が示されたとみて、来年の花火大会などで今回使わなかった花火を打ち上げる方向で検討している。

 花火大会は今月18日夜あり、復興支援のため川俣町の業者が作った花火80発を打ち上げる予定だった。

 ■山沢弘実・名古屋大大学院教授(環境放射能)の話…仮に50ベクレルの花火が爆発して10メートルの空間に広がったとすると、1立方メートル当たり0・05ベクレル。普段から自然に浴びている放射線量は1立方メートル当たり10ベクレルほどあり、その200分の1。体内に入っても健康への影響は考えられないレベルだ。

(中日新聞)

 

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