幹細胞と再生医療
幹細胞は自己複製能と他の細胞に変化できる多分化能を持っている細胞です。
この幹細胞を治療用の細胞に分化誘導させた細胞を用いて、組織に直接移植させて組織の機能を根本的に修復、再生させる治療が[再生医療]です。
最近、再生医療という言葉をよく耳にします。
再生医療とは、「失われた機能を自分の細胞を用いて再生させる治療」で、新しい医学の分野として研究が重ねられています。
果たして、自分の細胞ならどんな細胞でも再生が可能なのでしょうか?
残念ながら、それは、二つの能力を持った細胞ではないとと、再生させることができません。その二つの能力を持った細胞を“幹細胞(Stem Cell)”と言います。
幹細胞は、肝細胞、膵臓細胞、脂肪細胞、骨細胞、軟骨細胞、血管内皮細胞、心筋細胞などに分化、成熟することが出来ます。
この二つの能力によって、例えば、イモリは、目や手足、尻尾を再生させることができます。
人間にも幹細胞はあります。しかしながら、失った手足を再生させることはできません。何故なら――
1:幹細胞の数が少ない。
ちなみに、大人の幹細胞の数は30億以下で、細胞全体の0.01%以下に過ぎません。
2:分化が複雑である。
高度な生命体故の宿命とも言えます。
幹細胞には、3種類あります。
体内に存在しているNaturalな幹細胞。数が少ない。一つの細胞が持つ再生能力に限界がある。
皮膚から取り出した細胞に、特定の遺伝子を組み込むことで、作り出す幹細胞。実用化には10年以上かかるといわれている。
受精卵から核(遺伝子)を取り出し、新しい核を導入し作り出す。羊のドリーで有名。倫理的に問題有。
それでは、再生医療を実現するためには、どうすればいいのでしょうか?
現段階では、体性幹細胞を用いる施術の実用化が一歩進んでいます。
人の体の中にある幹細胞を使用します。これまで、骨髄などから採取されることが知られていましたが、幹細胞は意外なところにも存在していたのです。
どこに?
“皮下脂肪”です。脂肪組織の中には、脂肪組織由来幹細胞が多く含まれています。
しかも、骨髄などに比べ、100から、採取量によっては1000倍以上と高い密度で存在しています。再生医療に於いて、脂肪は、まさに宝の山と言えます。
そして、移植された幹細胞は――
■ 血管内皮細胞に分化し、血管を作る。
■ 血管内皮増殖因子(VEGF)を筆頭に、各種成長因子(GF)を放出し、周囲の組織にも働きかける。
■ 脂肪細胞にも分化する。
――ことが可能です。
皮膚の再生治療や血行改善治療など、今後、広がりを見せる再生医療ですが、オザキクリニックでは、その分野のリーディング・カンパニー、アメリカ、サイトリ・セラピューティクス社の最先端医療機器「セリューション」を用いて抽出した高濃度幹細胞を脂肪組織と混ぜて注入する、「セリューション豊胸術」を中心に、まずは、取り組んで行きたいと考えています。
脂肪細胞へ新鮮な血液が送られ栄養が行き渡るようになります。
体内に存在しているNaturalな幹細胞。数が少ない。一つの細胞が持つ再生能力に限界がある。
脂肪組織として、より長く存在し続けることができ、持続期間も長くなります。
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