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未来研究所

2012年度版

耐熱合金の進歩で環境負荷が減る!? 産業の根幹を担う「材料系」の研究。

学生編東京工業大学
工学部  金属工学科4年

C.Y 先輩
神奈川県立神奈川総合高等学校

鉄とクロムに元素を足して 金属間化合物を合成

 耐熱合金の研究をしています。扱っているのは、フェライト系ステンレス鋼と呼ばれる素材。実験では、材料となる鉄とクロムという金属にさらに元素を足して、金属間化合物を合成します。熱処理の調整によって、その強度を制御するのが狙いです。耐熱合金の研究に興味を持ったのは、これがエネルギー問題にも影響を与えると知ったから。発電所の蒸気タービンやジェットエンジンの燃焼器は、より高温状態で使用できれば、熱使用の効率が上がり、結果的に少ないエネルギーで稼働できます。耐熱合金の進歩で環境負荷が減るわけです。
 ステンレス鋼は高温で長時間使用すると性質が変わったりする恐れがあります。そこで、何度くらいで何時間使用するとどうなるか、明確にしてデータ化する作業が必要です。これは金属工学という研究分野になります。よく「材料系」と呼ばれたりします。

海外でも活躍できる エンジニアになりたい

 機械工学を中心に学ぶ東京工業大学の第4類に入学した当時は、材料系という分野を知りませんでした。学ぶうちに、機械にも電気・電子にも建築にもかかわる、産業の根幹を担う研究分野だと知り、専門的に学んでみたいと思うようになりました。授業で面白かったのは、創造実験ですね。グループをつくって、金属素材のフレームカーをつくったのが印象的。机上で学んだことを、手を動かすことで改めて発見する面白さが、実験にはあります。
 卒業後は大学院に進んで、この分野の研究を続けます。将来は海外でも活躍できるエンジニアになりたいと思っています。そのため、英語の勉強にも力を入れています。

私のお気に入りアイテム

外付けHDD とスマホ+アルパカストラップ。カバンの定番3 点セットです。

後輩にアドバイス

わたしの大学院進学
大学院進学を決めたのは、学部4年次の1年間の努力が、修士課程で学んでこそ活かせると考えたから。実験→ 分析→論文作成に徹底的に取り組む予定です。また、大学院在籍中に中・長期の留学もしてみたいと思っています。

ひとこと

高校時代、国際文化を専門的に学ぶコースに所属していました。それもあり、外国語でのコミュニケーションや海外で仕事をすることにずっと興味があります。大学では、国際交流サークルに所属し、東京工業大学に通う留学生との交流を楽しんでいます。



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