無敗のバカボン　帰ってきた　赤川ジャイアンに負けないのだ

　Ｖロードのラストスパートに向けて、ヤクルトに、無敗のバカボンが戻ってきた。２軍で調整していた七条祐樹投手（２７）が２６日、神宮球場脇の練習場での投手陣練習で１軍に合流。２７日からの阪神３連戦での復活の先発登板が濃厚で「もう一回、攻めの気持ちを忘れず、最初から全力で行く。何とかチームの力になりたい」と意気込んだ。

　漫画「天才バカボン」の主人公似のルーキーは、６月２８日の巨人戦でプロ初登板、初先発で初勝利を挙げると、ローテ入りして９試合で４勝。登板した試合は、チームが５勝４分けと負けなし。８月１７日の横浜戦では、先発して１回も持たずに８失点ＫＯされたが、その後、打線がミラクルな盛り返しで１０−１０と引き分け、いまだに黒星が付いていない。バカボンの愛称も定着したが８月２５日に出場選手登録を抹消されていた。

　バカボンが不在の間、ライバルのニューヒーローが台頭してきた。プロ３年目ながら、七条と同じく、この夏からローテに加わり、漫画キャラの異名を持つジャイアン赤川だ。ナゴヤドームでの中日との４連戦、３連敗した後の２５日に初の完投勝ち、七条を上回る５勝目。プロでは先輩になる２１歳に、２７歳のオールドルーキー七条は「おまえには負けねぇぞ！」と宣戦布告した。

　２７日の阪神戦から６連戦、１日空いて１２連戦と厳しい試合が続く。バカボンの“不敗神話”をカンフル剤に、中日とのマッチレースになってきた優勝争いを突っ走る。　（竹村和佳子）