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【サッカー】

なでしこの川澄ら、ゆかりの大和市で凱旋パレード

2011年9月26日 紙面から

集まった多くの大和市民に祝福される(左から)大野、上尾野辺、川澄=神奈川県大和市で(斉藤直己撮影)

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 女子ワールドカップ(W杯)で優勝、来夏のロンドン五輪出場権も獲得したサッカー女子日本代表「なでしこジャパン」のFW川澄奈穂美(26)=INAC=、FW大野忍(27)=同=、MF上尾野辺めぐみ(25)=新潟=の凱旋(がいせん)パレードが25日、3人のゆかりの地・神奈川県大和市で行われた。地元で育ったなでしこをひと目見ようと、沿道は約1万人の市民で埋め尽くされ、女子サッカーが盛んな街として知られる同市はこの日、「なでしこフィーバー」に沸いた。

 川澄は気をもんでいた。「何人来てくれるのかな…」「ガラガラだったら寂しいな…」。でも、すべては取り越し苦労だった。パレード出発地点の小田急線・南林間駅前広場に約2000人、同鶴間駅前までの約600メートルの沿道に約8000人の計1万人が集結。「川澄ちゃーん!!」。老若男女から心のこもった声援を送られ、感激した。

 「大和で育ってサッカーと出合い、サッカーを続けてきて、みなさんにこんなに温かい祝福を受ける日が来るとは思いませんでした」

 「サッカーのルールも知らないような方から、顔をクシャクシャにして『感動をありがとう』と言われて、こっちも感動しました」

 約30分間、オープンカーから笑顔を振りまいた川澄はどこか感慨深げだった。

 「川澄は器用な選手じゃない。努力家。本当に努力していた」。川澄が中学、高校時代にプレーしたクラブチーム「大和シルフィード」の恩師・加藤貞行さんはそう言って、目を細めた。決して平たんではなかった道。だが、「辛い、しんどい、練習に行きたくないと思ったことがない」(川澄)。心の底からサッカーを愛してやまなかったからこそ続けられた。

 パレード後には表彰式が開かれ、大和市の大木哲市長から新設された「大和なでしこ賞」を贈られ、同市名誉市民でノーベル化学賞受賞者の根岸英一氏からはエールを送られた。川澄は「五輪で金メダルを取りたい気持ちが強くなりました」と言った。故郷の激励を受け、志を強くした。その澄んだ眼は既に、ロンドンを見据えているようだった。(松岡祐司)

 

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