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'11/9/27

西風新都の開発計画見直しへ



 広島市の松井一実市長は26日、市北西部の大規模開発エリア「ひろしま西風新都」(安佐南区、佐伯区、4570ヘクタール)の開発計画を見直す意向を表明した。経済情勢の低迷を受け、企業立地の誘致促進の在り方や目標人口の修正などを探る。見直しは2008年2月に続いて2度目。

 市議会定例会の一般質問の答弁で述べた。松井市長は「西風新都は産業集積が可能な土地資源で重要な地域」と強調した上で、「時代の変化に対応した計画へ見直しを考える」との考えを示した。

 市の内部で今後、進出企業への補助金拡充や、土地利用が未定の開発保留地区(約300ヘクタール)の在り方を議論する。開発業者が造成後、市が周辺道路を整備する現行の開発ルールは「インフラ整備の遅れの一因」との指摘があり、検証する。

 現計画で「21世紀中ごろに8万人」と掲げる西風新都内の目標人口を、実現可能な数字に引き下げるかどうかも検討する。7月末現在の人口は約5万人にとどまる。

 市は1989年、「広島西部丘陵都市建設実施計画」を決定。住宅や企業の集積を図り、21世紀初頭に人口10万人の都市形成を目標とした。

 だがバブル経済崩壊後の長引く不況を受け2008年、市は計画を見直した。目標人口を8万人に下方修正し、住宅団地を予定した一部地区の土地利用を工業・流通系の産業団地に変更した。




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