民主党の小沢元代表の政治資金を巡り、収支報告書にうその記載をしたとして、政治資金規正法違反の罪に問われた、石川知裕衆議院議員ら元秘書3人に、東京地方裁判所は、いずれも執行猶予のついた有罪判決を言い渡しました。
この事件は、民主党の小沢一郎元代表の資金管理団体が土地の購入資金に充てた4億円を巡り、収支報告書にうその記載をしたとして、いずれも元秘書で、衆議院議員の石川知裕被告(38)のほか、大久保隆規被告(50)と、池田光智被告(34)が政治資金規正法違反の罪に問われたもので、大久保元公設秘書は西松建設からの献金を偽って収支報告書に記載した罪にも問われました。26日の判決で、東京地方裁判所の登石郁朗裁判長は、石川議員に禁錮2年、執行猶予3年、大久保元秘書に禁錮3年、執行猶予5年、池田元秘書に禁錮1年、執行猶予3年を言い渡しました。裁判長は、西松建設からの献金を巡る罪について、「東北地方では公共工事の受注業者を談合によって決めていて、岩手県や秋田県では小沢氏の事務所の意向が決定的な影響力を持ち、小沢氏の秘書の声はゼネコン各社にいわゆる『天の声』と受け止められていた」と指摘しました。そのうえで、「『天の声』を出していた大久保元秘書は、西松建設からの献金だと理解していたはずだ」と述べました。判決の言い渡しは夕方まで続く見通しで、土地の購入資金4億円を巡る記載について3人を有罪とした理由や、検察の主張する建設会社からの裏金について、どのような判断を示すのか注目されます。