東南アジアを訪れている枝野経済産業大臣は、23日、シンガポールのリー首相と会談し、リー首相はTPP=環太平洋パートナーシップ協定の交渉にできるだけ早く参加するよう日本に促しました。
枝野経済産業大臣は、インドネシアに続いて自由貿易を積極的に推し進めてきたシンガポールを訪れ、23日、リー・シェンロン首相と会談しました。この中で、リー首相はTPP=環太平洋パートナーシップ協定について「自由貿易を進めるための重要な枠組みだ。日本をはじめ、できるだけ多くの国が参加するのが望ましい」と述べ、日本にできるだけ早く交渉に参加するよう促しました。これに対し、枝野大臣は「今後、国内で必要な検討を行い、方向性を決めていきたい」と答えましたが、結論を出す明確な時期は示しませんでした。会談のあと、枝野大臣は記者団に対し「交渉に参加するとすれば早いほうが主張もできるのでプラスになるが、国内の合意なしに交渉参加を決めると混乱を呼ぶ。合意を作ったうえで交渉に参加することが望ましい」と述べました。また、これに先だって枝野大臣は、ヤーコブ情報通信・芸術相とも会談し、アニメやゲームなどの産業の育成に取り組んでいる日本とシンガポールが、ほかの国への売り込みや人材の交流で協力していくことで合意しました。