民主党は、衆議院の選挙制度を巡り、公明党が「小選挙区比例代表連用制」などを検討すべきだという中間報告をまとめたことについて、抜本的な改革は中長期的な課題とし、今の制度の下で1票の格差を是正するための論議を、優先させたいとしています。
衆議院の選挙制度を巡って、公明党は、現行制度に代えて、比例代表に重点を置き、規模の小さい政党が議席を獲得しやすい「小選挙区比例代表連用制」など3つの案を検討すべきだとする中間報告をまとめました。これについて、民主党内では、選挙制度改革は、定数の削減とともに避けては通れない課題だという指摘の一方で、「抜本的な改革は、政権の根幹に関わる話であり、今は踏み込むべきではない」などとして、早急に議論を始めることに慎重な意見が相次いでいます。これに関連して、野田総理大臣は、訪問先のニューヨークで記者団に対し、「まずは違憲だと指摘されている1票の格差を早急に是正することが基本だ」と述べました。民主党では、輿石幹事長も、1票の格差是正に優先的に取り組む必要があるという認識を示しており、抜本的な選挙制度改革は中長期的な課題とし、今の制度の下で1票の格差を是正するための論議を、優先させたいとしています。