記事入力 : 2011/09/25 08:47:25
【コラム】「鉄腕」よ、安らかに眠れ(上)
親しい交友関係にあった故・崔元監督が大腸ガンを患ったという知らせを聞いたのは、2007年のことだった。すぐに電話を掛け、様態をうかがったが、返ってきた返事は「大したことないのに、何を言うのか」という一言だった。大腸ガンの手術を受けたことを球団側に知らせたのは、それからしばらく経ってからのことだった。
故・崔元監督はそれ位、自尊心が強かった。他人には決して弱い姿を見せようとはしなかった。自ら望んで使用した背番号11のように、ひたすら直線を突っ走るような人生だった。真っ直ぐな性格のためか、常に障害物とぶつかった。しかし、そんな時も後戻りはせず、常に真っ向勝負に挑んだ。それはグラウンドだけのことではなく、私生活でもそうだった。よって人一倍孤独も感じた。
ハンファという球団で夢にまで見た指導者になった同氏は、知人らと同席した酒席で野球界に対する不満を打ち明けた。「私が母校や他の学校で子どもたちを指導すると、数日後には“崔東原が監督の席を狙っている”という噂が広まってしまうんです。私にはまったくそんなつもりはないんですけどね」
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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