カンボジアは増水中!
2011年09月24日17時00分
先日の台風12号・15号は、ともに日本各地で洪水などの大きな災害をもたらしたそうですが、ここカンボジアも洪水で大変な事になっています。
いつもでしたら今頃はもう雨季の終わりかけですので、徐々に川の水位が下がってくる頃合なのですが、例年にない雨量、特にインドシナ半島の北部や中国雲南省あたりでいつもにまして雨が多いそうで、メコン河の水位がかなり上昇してしまい、アンコール遺跡群で有名なシェムリアップ州では広い範囲で洪水に見舞われてしまいました。
プノンペン・ポスト紙によりますと、シェムリアップの昨日はこんな感じ(本文が出ない場合はタイトルをクリックして下さい)だったそうです。
観光客も流されたり取り残されたりしたそうで、これは尋常ではありません。
私が住んでいるプノンペンも徐々にマズイ状況になってきました。
←これは王宮の前の、メコン河とサップ川が合流している地点の写真です(河が大きすぎて、どこで合流しているのかがよく分かりませんが)。
いつもはもっと下に見えるはずの水面がヤヴァイ高さにまで上がってきております。
近所のおっさんは、「今は引き潮だからこれでも少し水位が下がっているんだよ。」みたいなことを言っていましたが・・・。
王宮からサップ川を少しさかのぼった、おしゃれな店が立ち並ぶリバーサイドエリアもこんな感じです。まあ、呑気に釣りをしている人もいますが(笑)。
整備されているサップ川の市街地側はまだこんな感じですが、向こう岸はどうなっているかといいますと、
←こんな感じになっていたりします。
あと50cmくらいで溢れますがな!
生まれも育ちも生粋のプノンペンっ子のウチのスタッフ(♀)は、「私が生まれて20ウン年の間、プノンペンでは一度も川が溢れた事がないから、もし溢れたら洪水初体験になります!」などとなかなか陽気な事をヌかしてくれました(笑)。
ちなみに、メコン河と違って、サップ川は実は中々溢れにくい川だと言われています。
ナゼかと言いますと・・・。
カンボジアには東南アジア最大の湖と言われているトンレサップ湖という巨大な湖があります。カンボジア語でトンレは川、サップが湖の意味です。
サップ川というのは文字通りこの巨大なトンレサップ湖に繋がっている大きな川なのですが、このサップ川は上でも書きました通り、プノンペンの王宮前あたりで合流し、メコン河と一緒になっていつもは南東のベトナム側に流れて行きます。
驚くべき事に、トンレサップ湖は雨季になると非常識なくらいに巨大化しまして、乾季と比べると面積は7〜8倍に、深さは8〜9倍近くにまで達します。
この湖の巨大化は雨季で雨が多いから起こると思われがちですが、実は増水したメコン河の水がサップ川を逆流し、上流にあるトンレサップ湖に流入するために起こる現象だったりするのです。
雨季にメコン河が増水しますとトンレサップ川は北西にある上流のトンレサップ湖の方向へ、全く逆方向に流れを変えます。
つまり、メコン河下流のベトナム側に流れきれない増水分をトンレサップ湖が吸収して、下流の洪水を防いでいるという、自然の驚くべきシステムがあったりするのです。
まあ、それにも限界と言うものがありまして、今年の様にメコン河の増水が異常に多い場合には湖での吸収が追いつかず、シェムリアップやコンポントム辺りの低い地域で溢れてしまうという事になってしまうのですが。
なお、巨大化したトンレサップ湖の水が乾季になって引いたその後には、大変に肥沃な大地が残されます。
トンレサップ湖周辺のバッタンバンやシェムリアップが東南アジアを代表する大穀倉地帯である事は、この驚異的な自然のシステムと無関係ではありません。
なのですがなのですが、今回のメコン河の増水はひど過ぎるため、メコン河流域の穀倉地帯に大きな被害を出しているそうで、早くもお米の値段が上がってきました。
ただでさえ食料品の値段が上がってきているのに・・・。
とにもかくにも、一刻も早く水が引いてくれる事を願うばかりです。
いつもでしたら今頃はもう雨季の終わりかけですので、徐々に川の水位が下がってくる頃合なのですが、例年にない雨量、特にインドシナ半島の北部や中国雲南省あたりでいつもにまして雨が多いそうで、メコン河の水位がかなり上昇してしまい、アンコール遺跡群で有名なシェムリアップ州では広い範囲で洪水に見舞われてしまいました。
プノンペン・ポスト紙によりますと、シェムリアップの昨日はこんな感じ(本文が出ない場合はタイトルをクリックして下さい)だったそうです。
観光客も流されたり取り残されたりしたそうで、これは尋常ではありません。
私が住んでいるプノンペンも徐々にマズイ状況になってきました。
いつもはもっと下に見えるはずの水面がヤヴァイ高さにまで上がってきております。
近所のおっさんは、「今は引き潮だからこれでも少し水位が下がっているんだよ。」みたいなことを言っていましたが・・・。
整備されているサップ川の市街地側はまだこんな感じですが、向こう岸はどうなっているかといいますと、
あと50cmくらいで溢れますがな!
生まれも育ちも生粋のプノンペンっ子のウチのスタッフ(♀)は、「私が生まれて20ウン年の間、プノンペンでは一度も川が溢れた事がないから、もし溢れたら洪水初体験になります!」などとなかなか陽気な事をヌかしてくれました(笑)。
ちなみに、メコン河と違って、サップ川は実は中々溢れにくい川だと言われています。
ナゼかと言いますと・・・。
カンボジアには東南アジア最大の湖と言われているトンレサップ湖という巨大な湖があります。カンボジア語でトンレは川、サップが湖の意味です。
サップ川というのは文字通りこの巨大なトンレサップ湖に繋がっている大きな川なのですが、このサップ川は上でも書きました通り、プノンペンの王宮前あたりで合流し、メコン河と一緒になっていつもは南東のベトナム側に流れて行きます。
驚くべき事に、トンレサップ湖は雨季になると非常識なくらいに巨大化しまして、乾季と比べると面積は7〜8倍に、深さは8〜9倍近くにまで達します。
この湖の巨大化は雨季で雨が多いから起こると思われがちですが、実は増水したメコン河の水がサップ川を逆流し、上流にあるトンレサップ湖に流入するために起こる現象だったりするのです。
雨季にメコン河が増水しますとトンレサップ川は北西にある上流のトンレサップ湖の方向へ、全く逆方向に流れを変えます。
つまり、メコン河下流のベトナム側に流れきれない増水分をトンレサップ湖が吸収して、下流の洪水を防いでいるという、自然の驚くべきシステムがあったりするのです。
まあ、それにも限界と言うものがありまして、今年の様にメコン河の増水が異常に多い場合には湖での吸収が追いつかず、シェムリアップやコンポントム辺りの低い地域で溢れてしまうという事になってしまうのですが。
なお、巨大化したトンレサップ湖の水が乾季になって引いたその後には、大変に肥沃な大地が残されます。
トンレサップ湖周辺のバッタンバンやシェムリアップが東南アジアを代表する大穀倉地帯である事は、この驚異的な自然のシステムと無関係ではありません。
なのですがなのですが、今回のメコン河の増水はひど過ぎるため、メコン河流域の穀倉地帯に大きな被害を出しているそうで、早くもお米の値段が上がってきました。
ただでさえ食料品の値段が上がってきているのに・・・。
とにもかくにも、一刻も早く水が引いてくれる事を願うばかりです。
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