結構設定が甘いけどおいおい訂正するので許していただきたい。
2009/4月初め
今日はヴィヴィと一緒に町を歩くことにした。
だが、正直暇だ。
アメリカだかイギリスだかフランスだか知らないが、さっさと転入しろと言いたい。
最初は学校に行く考えると嫌だったが、思えばまともに学校行ったためしもないからこの気に勉強するのもいいかもしれない。
だからさっさとあの学校にいけりゃあいいんだが……
別に俺だって年がら年中戦ってなきゃ困るわけじゃあない。
ただここまでのんびり過ぎると死ねるというかなんというか。
「立派なバトルジャンキーですね」
「うるせえ」
しかし暇だ。
学園に殴りこみ仕掛けてもいいが、爺に邪魔されたら萎えるだろう。
全く持って困ったものだ。
しかたなく夜に町をうろついたりなんだりして喧嘩をやらかしたりもしてるが、どうもパッとしない。
「ヴィヴィ、なにか面白そうなことはないのか?」
「そのようなことを言われましても……」
「じゃあ美味い飯屋でも菓子屋でもいい。とりあえずなんか食うぞ」
「……そういえばもうお昼ですね。ちょうどいいですわ。この前美味しそうなお店を見つけたんです」
「よし、案内しろ。俺が許す」
「は~い♪」
なにやらご機嫌のヴィヴィに連れられてひとまず飯屋へ。
正確にはレストランだが、まぁいい。
物を食うところには変わりないだろう。
ヴィヴィがケーキ屋に行くと言うので別れ、俺は和菓子屋に向かう。
長年アメリカという異国の地で過ごしてきた俺であるが、洋菓子よりは和菓子のほうが好きだ。
それは幼い頃に団子やら大福やらばかり食っていたからだろう。
よほど美味いものを食ったのだと思うが、どうにも思い出せない。
ま、美味ければ問題ないので別にいいか。
そんなこんなで和菓子屋に到着。
さて、何を買うか。
……やはり大福にするか。あとおしるこも買うか。
和菓子の中でも餡子を使ったものは特に好きだしな。
後は……飴か。たまにはいいかもしれない。
とりあえず食いたいものを全部選んで、なにやらこちらを観察している店員の若い女に勘定をさせる。
何が目的でこちらを見てるか知らんが、別にあいつみたいに強者であるというわけでもないからいいだろう。
正直言って観察するような目は嫌いだが、店員に文句言って食いたいものが食えなくなるというのは面倒だし。
ああ、さっさと甘いものが食いたい。
とりあえずは……おしるこをとっとと食って繁華街でも行くか。
夜だったら親不孝通りで歩いてりゃ喧嘩売る相手には事欠かないけど、さすがに昼からはまずいだろうしな。
繁華街のゲーセンでも行くかね。前に面白い金髪のガキもいたし。
うん、そうしよう。
あとは……あいつに気付かれないように気は抑えて喧嘩するようにしないとな。
ヴィヴィから受け取った情報どおりに街の奥深くへと分け入っていく。
確か……そう、親不孝通りだったかな。ここらへんの名前は。
掃き溜め、肥溜め、どっちでもいいが、川神の不良たちはここら辺の地域に集中しているようだ。
そんな危険地帯の更に奥。青空闘技場と呼ばれる、ビルが並び立つ中にポッカリと開いた、不良たちのたまり場でもある空間。
強いものが集まってルール無用のバトルをし、その勝敗を賭けの対象としているような場所があるらしい。
あいつは結構いい加減なことがあるので正直怪しいんだが今回は問題なし。
しっかり道順たどって行って見れば、なかなか賑やかな場所に行き着いた。しっかり道順たどって行って見れば、なかなか面白い場所に行き着いた。
しかし、面白い場所だ。
アメリカの裏町にも似た場所があったな。
懐かしさを感じるのはそのせいか。
俺がしばらく戦いを眺めていると、横から誰かが話しかけてきた。
「おいあんた! 暇そうだな!」
「ん?」
そちらを向けば、頭にハチマキをした茶髪のやたらと暑苦しい感じの男がそこにいた。
川神学園の制服をしているということはあそこの生徒なんだろうが、中に着ている白いシャツに大きい黒字で『正義』と書いてあるのは何故なのだろう。
かなり趣味が悪いと思うが。
というか、そんなシャツを着ている奴がこんなところに何故いる?
「なんか見てるだけじゃつまらなそうだったから話しかけたんだよ! どうだ? あんたも参加しないか?」
「いや……俺は――」
「遠慮するなって! 俺もここじゃちょっとばかし有名だからさ! 見てるだけよりもやるほうが楽しいぜ?」
こいつは人の話を聞くということを知らないのだろうか。
……ブチノメシテヤロウカ。
「それだよ!」
「あ?」
「そんな目をしたままじゃ外に行って子供を泣かせちまうって! 俺が勝負してやんよ!」
「……いいだろう。ぶち殺してやる」
やたらと馴れ馴れしいことも、俺と戦うにしても、上から目線なのは気に入らない。
目の前の奴がどれだけ強いにしても、あいつより強いなんて事はないはずなのだから。
そんなわけでバトル開始。
……なのだが。
「我が名は一条風太! 親友曰く勝利を呼ぶ男だ! さあ名乗れ!」
なんと暑苦しい。
目の前に立つ新種の馬鹿は、こちらに指を突きつけてそう叫んだ。
「大神宗介だ」
「なんだ! 元気がないぞっ!」
「うぜぇ……」
思わず脱力するほどに暑苦しい。
まぁ、すぐにぶち殺して黙らせてやる。
「行くぞ! 正義の鉄拳、ジャスティスパーンチ!」
「っなんだと!?」
ただの馬鹿かと思ったら気を飛ばしてきやがった!?
本当に「飛ばした」だけだからそこまで威力は高くないが、使えるということにびっくりだ。
何か武術を習ってるように見えないが……だとすればだ。
元々使える奴だとでもいうのか、この俺と同じように。
「死ね!」
「どわぁ! 危なっ!」
一瞬で接近し、顔面に向かってパンチを放つが、ギリギリであたらなかった。
不自然なほどに相手の体制が崩れて、俺の拳を空振らせたのだ。
何が原因かはわからないが、俺はとりあえず追撃を加えた。
「チッ……はっ!」
「おぶっ」
崩した体勢を直そうとしている奴の腹に、思い切り蹴りをぶちかました。
普通の奴なら肋骨が数本折れているはずだが……
「いってーなこの野郎! やるじゃねーか!」
そう言って平然と立ち上がってくる限り、怪我をしている様子はなさそうだ。
厄介な奴だ。
無意識で気を使いこなしているらしい。
……気はなるべく使わないつもりでいたが、面倒だからさっさと終わらせよう。
「そこそこ強いみたいだが、あいつに比べりゃまだまだだな」
「へっ! 俺は勝利を呼ぶ男だ。そう簡単には負けないぜ!」
「そうかい。じゃあせいぜい死なないように気をつけろ」
「おぉ? ぬぉおおお!?」
両足に力を込めて一気に近づき、気を込めた右手を思い切り振りかぶる。
確実に顔面直撃コース。
これはヘタすりゃ死ぬかもな。
「なんの! ジャスティスガード!」
「ああ!?」
足を滑らせたかのように後ろに倒れ込みながら、顔の前で腕を交差させた。
そして俺の拳を受けて後方に吹っ飛んでいく。
……その場に踏みとどまろうとしてれば腕ごと折れるはずだったんだけどな。
「ぬぉぉぉおおおおおお!?」
「ま、こんなもんだろう」
腹が減ったな。さっさと戻ってヴィヴィの飯でも食おう。
===
「負~け~た~!」
「負けちゃったね~」
「俺の正義の拳が通用しないなんてな! おい準! 修行するから付き合え!」
「いやいや、お前とやってると理不尽しか感じないから嫌だって――」
「よっしゃ決定だな」
「話を聞け!」
「準もがんばってくださいね。ユキ、二人は忙しいようですからおやつでも食べましょうか」
「マシュマロ~♪」
「若! ちょ、風太と修行とか洒落にならないって! 止めてくださいよ!」
「さぁ行くぞ準! 強くなるぞ~! お~!」
「マシュマロ~♪マシュマロ~♪」
「何だこのカオス!」
あとがき
和菓子屋のあの子は主人公が結構イケメンだからチェックしてました。
主人公は甘いもの大好き。そして和菓子大好き。
ついでに青空闘技場に登場したのは、実を言うともう一人のオリキャラでもう一人の主人公枠の男です。
ちなみに、一条君の二つ名にはちゃんと理由があります。
追記:youkeyさんごめんなさい。許可貰った旨を書いていませんでした。こちらが全面的に悪いので、後で欠片も残さずに改稿したいと思います。
もう一回追記:というわけで改稿しました。
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