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群雄割拠のロシア自動車市場

2011年9月25日(日) 07時00分
群雄割拠のロシア自動車市場の画像
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2011年のロシア自動車販売台数は270万台前後になるとみられ、2012年には300万台に迫る勢いで成長している。

この成長市場で乗用車最大のシェアを誇るのがロシア国内メーカーのアフトワズだ。しかし近年、国内メーカーは海外メーカーにシェアを奪われる傾向にある。2005年に7割ほどを占めていたロシア国内メーカーのシェアは、2009年に5割を切った。

Association of European Businesses(AEB)によると2011年1〜6月のロシアの自動車販売台数は146万0062台となっている。ブランド別販売台数のトップはアフトワズが手がけるLADAで34万2058台。以下シボレー9万7351台、ルノー8万7792台、キア8万7592台、ヒュンダイ8万6640台と韓国勢に勢いがある。これに続き日本勢トップは日産で7万0618台。トヨタが6万4953台。以下日本勢については、三菱3万9883台、スズキ2万0576台、マツダ2万0106台、ホンダ1万1181台、スバル7020台、インフィニティ3526台、いすゞ232台となっている。

ロシア自動車市場のシェアは、沈みゆく国内ブランドの一方で、横一線に並ぶ海外ブランドという構成で、群雄割拠の時代に突入している。ちなみに2011年1〜6月、フォードは6万2756台、フォルクスワーゲンが5万6471台を販売している。

シェア下落に歯止めがかからないアフトワズは、金融危機の際に経営難となり、ルノーとの協業の道を選んだ。資本関係のみならず、2014年をめどにルノー、日産、アフトワズで共通車台を用いた新型車を開発する計画もある。

ロシア国外からの積極的な進出は続く。日本メーカーでは、日産とトヨタがサンクトペテルブルクに、カルーガ州に三菱自動車などが工場を設置している。一旦は凍結していたホンダのロシア進出が再び動き出したという一部報道もある。

ロシア政府の参入企業に対する優遇措置も用意されており、ロシアは引き続き国を挙げて海外自動車メーカーの参入を後押しする。

資源国であるロシアは、原油価格に大きく経済を左右される。この点は将来的に不透明であるものの、中国やインドをはじめとする新興国の成長とともに原油価格も一定の水準が保たれるようであれば、ロシア経済の安定成長も見込まれる。

《土屋篤司》
モスクワ市街のようすの画像
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