10月に開催される「第22回東京国際映画祭(TIFF)」(ユニジャパン、同映画祭実行委員会主催)の記者会見が16日、東京・六本木ヒルズで行われた。コンペティション部門で上映される「ACACIA」(辻仁成監督)で映画初主演を果たした元プロレスラーのアントニオ猪木さんが登場。猪木さんは開口一番「元気ですか!」とお決まりのあいさつ。「いろんな不安はありましたが、『人生は一寸先はハプニング』。とにかく一歩踏み出すということでやらせてもらった。非常にいい体験をさせてもらいました」と笑顔で振り返った。
辻監督は、猪木さんについて「最初のリハーサルにセリフを全く入れてこなかったりしたんですが、カメラの前に立った瞬間の気迫はすごかった」と圧倒された様子で、「猪木さんのしわがすごくいいんですよ。こんなすてきなしわはなかなかない」と絶賛した。猪木さんは「監督の言われた通り演じただけ」と照れくさそうに語っていた。
TIFFは10月17~25日、六本木ヒルズ(東京都港区)を主会場に都内の劇場などで開催。「ACACIA」はコンペティション部門で上映される。辻さんは原作、脚本も担当。心に痛みのある元プロレスラーの老人(猪木さん)と少年との心のふれあいを描いたヒューマンドラマ。石田えりさんや北村一輝さん、坂井真紀さんらも出演する。会見には、昨年に引き続いて「映画祭大使」に選ばれた女優の木村佳乃さん、エコロジーをテーマとする同映画祭の「グリーンアンバサダー」に決まったモデルの杏さんも出席した。【栗原拓郎】
2009年9月16日