三菱重工業がサイバー攻撃を受けた問題で、ウイルスに感染したサーバーやパソコンの一部が勝手に海外のウェブサイトに接続させられた記録があることが同社への取材でわかった。警視庁は同社からの被害届を受理したうえで、不正アクセス禁止法違反容疑などで捜査する方針。
同社によると、潜水艦を建造する神戸造船所やミサイル関連の製造をする名古屋誘導推進システム製作所(愛知県小牧市)など計11カ所で、ウイルスに感染したサーバー45台とパソコン38台の計83台が見つかった。この一部が、使用者や管理者が知らないうちに、国内外のサイトに不正に接続されていたという。
同社によると、ウイルスは計8種類。関係者によると、パソコン内部に潜んで情報を盗み出す「トロイの木馬」と呼ばれるものや、パスワードなどの登録なしでパソコン内部に侵入できるタイプのものとみられる。