東京電力福島第一原発1号機の原子炉格納容器につながる配管内に爆発の原因となる水素が滞留していた問題で、東電は24日、配管内の気体のほぼ100%が水素とみられる測定結果を発表した。配管や格納容器内には爆発の条件となる酸素はほとんどないと見ており、すぐに爆発する恐れはないとしている。
東電が23日午後、可燃性ガスの測定器で配管内の気体の濃度を測った結果、100%が可燃性ガスだった。気体の種類までは特定できなかったが、水素以外の可燃性ガスは考えにくく、ほぼすべて水素とみている。気体中の水素の濃度が4%以上、酸素濃度が5%以上の場合、何らかの着火源があると爆発する恐れがある。事故の復旧作業では、配管の切断で火花が飛ぶ可能性がある。酸素の混入を防ぎ、水素を事前に逃がすなど慎重な対策が必要になる。(坪谷英紀)