明日の「打ち合わせ会」の協議事項作りに追われているのだが、
みんながメールをくれて、あれこれ指摘してくれるので、結構助かる。
外に出ていないのでわからなかったけど、
天気予報で、
今日から天気は大荒れで、東京も雪が降っている、
と流れていたので、
窓を開けたら、
たしかに、空は、少しだけだが、白いものが待っていた。
関東地方の雪は、今夜がピークらしい。
東京は、明日の午後も雪みたいで、
明日の「打ち合わせ会」には、１０数人集まるのだが、
そんな日に会合を開催して悪いなあ、
と反省しきりの僕である。
ネットのニュースを見たら、
菅直人が小沢一郎に離党を迫り、
小沢一郎は、それを拒絶した、
とあった。
僕が政局について書くと、人様に迷惑が生じるので、
いちいちの政局については、この日記には書かないことしているが、
これにて「離党勧告芝居」は一幕終わり。
これからは、「党員資格停止芝居」をやるのだろう。
ネットでも、大勢の小沢支持者が、憤慨して、あれこれ書き込んでいるが、
覚悟も持っていない菅や岡田が主演の三文芝居なんて、
あまりにもくだらなくて、
真面目に見る気にも、言及する気にも、ならない。
原理を持たず「浮動票」頼みで生きる人間（政治家だけに限らない）は、
追い風の時には「大量得票」でご満悦かもしれないが、
一つ風の流れが変わると、あとは迷走するのが常だ。
先日、三上治さんが、こんなことを言っていた。
「これまでは、世論は、９対１で、小沢が劣勢だった。
だけど、最近、８対２くらいまで戻ってきた感じがする。
これを、７対３まで持っていけば、大きく変わる。
７対３に戻す努力が求められている」
５対５と言わずに、７対３と言うところに、
三上さんのかつての闘士の眼の確かさを感じ、
心の中で拍手した。
しかし、
現実問題として、
この１ポイントの奪回には、
かなりの知恵と、戦略と、理論が、求められる。
口で言うほど生易しいものではない。
小沢一郎支持者たちも、
もうそろそろ、激昂した感情論ばかりやらず、
冷静な戦略を考える時期に来ているように、
僕は思う。
僕は、
「小沢一郎擁護の角度を変えなくては、
８対２から７対３までの１ポイントは得られない」
と思ってきた人間だ。
「官僚の小沢つぶしだ！」
「検察審査会は不当だ！」
「マスコミは偏向だ！」
と、直截に叫ぶのも、それは、決して悪くないが、
上のような意見を、他の人の口から言ってもらえるようにするためには、
もっと違った角度から、小沢一郎擁護論を作り上げなければならない、
と思ってきた。
何故なら、
＜小沢一郎抹殺キャンペーン劇＞とでも呼べばいいような、この虐待劇は、
実に多くの、＜日本的課題＞を含んでいる、
この国の戦後歴史の中でも、ごく稀な事件、だからだ。
小沢一郎という政治家は、
その始まりは、保守政党の二世議員に過ぎなかったが、
しかし、この２０年間、
彼は、
政治現場において＜戦後理念＞を誠実（あるいは論理的）に生きようとした、
たった一人の戦後的政治家だった。
ここを見誤ってはいけないと思う。
それが故に、僕たちは、彼を注視し続けた。
僕などが、
「うん？」
と思ったのは、
僕たち戦後を生きてきた人間の生の基本にあった、
「疑わしきは罰せず」の法理念が、
今回、この事件で、息の根を止めかけられているのを感じた時だった。
それは、今に始まったものではない。
かつて、そう、今から３０年くらい前、
マスコミのワイドショーで、
馬鹿なおばはんたちを使って、
萩原健一、勝新太郎、殺人罪で服役して出所直後の克美しげる等々、
芸能人を、ちょっとした犯罪を針小棒大に報道して、
「疑わしきは罰せよ」
と、
服役を終えて罪をつぐなった克美しげるまで、
片っ端から社会的に抹殺しそうになった時、
吉本隆明独りが、「これは間違っている」、と異論を唱えた。
もちろん、吉本の異論が正しいのだが、
マスコミも大勢の戦後大衆も、
「疑わしきは罰せよ」の川を下り始めた。
「現在の、小沢一郎の強制起訴は、
かつてのワイドショー裁判員が、検察審査会に移動したにすぎない。
＜戦後理念＞が風化へと向かいつつある象徴的事件なのだ。
だから、きちんと異議申し立てをしなくてならない」
という認識を持つべきだ、
と、僕は思う。
だらしない風化に便乗した＜戦後理念＞の放擲を、
諾とするのか、ノンと拒絶するのか、
僕たちが、小沢一郎強制起訴事件を取り上げるなら、
この一点に言及しなければ、有効打は打てないはずだ。
僕が、「国民会議」でも、「１万人集会」でも、
５０代６０代に向かって語ってきたのは、
その認識に起因する。
しかし、
まだ、
そういう兆候は、小沢支持者の中に発生していない。
それを、少しさみしいな、
と、僕は思う。