科学光速超えるニュートリノ 「タイムマシン可能に」 専門家ら驚き「検証を」+(2/2ページ)(2011.9.24 00:24

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光速超えるニュートリノ 「タイムマシン可能に」 専門家ら驚き「検証を」

2011.9.24 00:24 (2/2ページ)
イタリアの地下でニュートリノをとらえた名古屋大などの検出器(フランス国立科学研究センター提供)

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イタリアの地下でニュートリノをとらえた名古屋大などの検出器(フランス国立科学研究センター提供)

 それだけに、村山氏は「結果が正しいかどうか、別の検証実験が不可欠だ。実験は遠く離れた2地点の間でニュートリノを飛ばし、所要時間を計るというシンプルなアイデア。正確さを確保するには双方の時計をきちんと合わせる必要があるが、これはそれほど簡単ではない」と語る。

新たな一歩に

 スーパーカミオカンデ実験を率いる東大の鈴木洋一郎教授も「別の機関による検証実験で、結果の正しさを確かめることが大事だ」と慎重な姿勢だ。

 鈴木氏は、昭和62年に小柴昌俊氏がニュートリノを検出した実験で、超新星爆発で出た光とニュートリノがほぼ同時に観測されたことを指摘。「両者の速度に今回のような違いがあるとすると、ニュートリノは光よりも1年は早く地球に到達していなければおかしいことになる」と語る。

 実験に参加した名古屋大の小松雅宏准教授は「実験に間違いがないかと検証を繰り返したが、否定できない結果になった。公表することで他の研究者による検証や追試が進み、物理学の新たな一歩につながれば」と話している。

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イタリアの地下でニュートリノをとらえた名古屋大などの検出器(フランス国立科学研究センター提供)

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