性犯罪者が犯行をためらう行動パターンは‐。兵庫県警生活安全特捜隊は、強制わいせつ容疑で逮捕されるなどした容疑者ら147人に、動機や犯行状況などを尋ねるアンケートを実施した。被害防止などに役立てるのが目的で、子どもや女性らが「複数人で行動」「警戒心が強い」場合に、犯行を避ける傾向が浮き彫りになった。(小林伸哉)
子どもや女性を狙った公然わいせつや痴漢、つきまとい容疑などで2009年10月〜今年6月、逮捕・書類送検された容疑者19人と警告された男128人が回答した。
容疑者らは「狙いにくいタイプ」として「複数で行動」(7人)、「声を掛けても無視」(5人)‐などを挙げた。「ズボン姿」や「足早に歩く」ケースを避けたとの回答も。一方、「狙いやすいタイプ」として「単独行動」(13人)、「声掛けすると反応あり」(6人)との回答があった。
犯行場所に「土地勘があった」のは140人。37人が自分の通勤・通学経路を、29人が学生など被害対象者が多い場所・時間帯を選んでいた。全員が下見をしなかったと回答。被害者を見つけ次第、事件を起こしたとみられる。
同隊は「歩くときに後ろを振り向いたり、防犯ブザーを持ったりと、警戒心を見せれば、犯行を断念する傾向がある」と分析。「学校近くでなければ、防犯ボランティアはいない」と話す容疑者もおり、同隊は「地域で見守りの目を増やして」と訴えている。
(2011/09/23 13:00)
Copyright© 2011 神戸新聞社 All Rights Reserved.