2011-09-23 10:04:39 テーマ:---

「期待している」と、「トラストミー」、「全力を尽くします」との間にある大きな壁

アメリカのオバマ大統領が昨日の野田総理との会談中にずいぶん多岐にわたる事項について「期待している」という言葉を連発したようだ。
記者が居並ぶ会談冒頭の和やかな雰囲気が一変してずいぶん実務的な会談だったと報道されている。
弁護士であるオバマ大統領のの真骨頂が如実に表れている。

仕事が出来る人は、いつまでに何をどうするのかをキチンと詰める。
相手がのらりくらいと泥鰌を決め込む前に、しっかり言質を取ろうとする。

やはりこのくらい物事の段取りを大事にする人でないと大きな仕事は出来ない。
日本の政治家ももう行き当たりばったり、あなた任せ、その時任せ、運を天にお任せは出来なくなった。

多分鳩山元総理との会談の時もオバマ大統領は普天間基地移設問題について日本政府が早期に結論を出すことを期待する、と表明したはずだ。

「トラストミー」
これが鳩山元総理の返事である。
普通の日本語に訳せば、「お任せ下さい、ご期待にお答えします。」だろう。

しかし、現実はそうならではなかった。
鳩山元総理の頭の中では、トラストミーは「分かっています。努力はしてみます。しかし、結果はまだ約束できません。」というところだったろうか。
アイプロミスユー、とまでは言っていない。
単に、トラストミーしか言っていない、ということか。

オバマ大統領の「期待している」は単なる願望ではない。

当然そうなるものだと思っている。必ずそうなるものだと信じている。そうして下さい。必ずやって下さい、くらいなニュアンスを含んだ言葉である。
オバマ大統領の「エクスぺクト」は、そうあって欲しいな、ぐらいの単なる願望、希望ではないということを日本の政治家はよく認識しておく必要がある。

さて、野田総理はどう返したか。

「全力を尽くします。」「アイルドゥーマイベスト」だろうか。
「善処します」は当面何もしないという返事。
「全力を尽くします」は、やれるだけはやってみます、ということ。

野田総理がオバマ大統領にどういう返事を返したのかを私たちは耳をそばだてて聞く必要がある。
少なくとも、トラストミーとは言っていないようだが。
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コメント

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1 ■無題

運任せ、その時任せ、まったくその通りですよね。なるべく波風立てずにうまくいくことを天に祈るだけでそのば主義ですまそうという民主党政治。自民党も含めて政界再編が本当に必要だとつくづく思います。
 増税、いや国債発行による財源捻出、堂々巡りの議論は結局ほんの少しの増税に枠をはめての国債発行でお茶にごすんだと思います。

2 ■無題

鳩山元総理は米国の難関大学の学び、博士号を授与されているので、普段英語を日常的に話さなくても、この程度の日常会話用語の用法を間違えることはないと思う。

「Trsut me」は、「I promise you」よりも更に踏み込んだ約束を自らの意志で伝えるもので、「Promise」よりも強い意志の表明です。何故なら、その前に何らかの「Promise」の表明があって、その上での「Trust Me」だからです。一般的にここまでご本人が言明したら、Noという反応は友好国のトップには言わないでしょう。外交交渉では特に。

国家のトップ同士の会話で自ら使ったことを実現できなければ、それだけで信認できない人物になるのですから、振り出した手形が不渡りになったということです。

中東問題、ユーロ問題、米国経済問題と、いまの国際情勢に、日米間の最大の懸案が普天間問題というのは、米国側としたら優先順位が低いというか、Trust Meと言っていた日本はいつになったら夏休みの宿題が終わるのか?というレベルの外交問題だったと思います。

3 ■まあ、オバマにしても

今更こいつらに期待するだけ野暮、って思っていたりしてねぇ。
まあ、沖縄に巣食う左翼勢力の始末をなんとかしてくれりゃ御の字なんだろうか?
さて。

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