気象・地震

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台風15号:備蓄食あるのに配らず、空腹の一夜 名古屋市

避難者に備蓄食料が配られなかった市立北高校に設けられた避難所=名古屋市北区で2011年9月20日夜、兵藤公治撮影
避難者に備蓄食料が配られなかった市立北高校に設けられた避難所=名古屋市北区で2011年9月20日夜、兵藤公治撮影

 台風15号で最大109万人に避難指示・勧告を出した名古屋市で、避難所に備蓄食料があるのに、避難者に配らないミスがあったことが関係者の話で分かった。職員も避難所に常駐させず、市の災害対応の不手際を指摘する声が上がっている。

 同市北区役所などによると、市立北高体育館には20日、最大270人が避難し、最大12人の市職員が対応した。宿泊者も数十人いたが、同高にあったカンパン256食、おかゆ50食の備蓄食料は21日朝まで一切配られなかった。市職員から食料の説明もなかった。

 食料をほとんど持たずに避難した無職女性(83)は「避難がいつまで続くか分からないのに、食料の情報がないのは不安だった」と話し、男性会社員(42)は「職員が誰もいない時間が長く、何も相談できなかった」と憤った。

 北区の担当者は「避難者が何人になるか分からず、後で来た人に食料がないと不公平になるので配らなかった」と釈明する。そのうえで「職員も高校にはいたが体育館には常駐していなかった。申し訳ない」と述べた。【三木幸治、福島祥】

毎日新聞 2011年9月23日 2時32分(最終更新 9月23日 9時56分)

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