板金加工、照明器具メーカーの三和製作所(斎藤雄一郎社長)は放射線測定器の中核部品であるガイガーミュラー管を開発した。自社生産を始めるとともに、価格を1万円台に抑えた測定器を10月中にも発売する。東京電力福島第1原子力発電所事故を受けて、住民の間で放射線量を測定するニーズが大きくなっていることに対応する。
測定器には半導体やガイガーミュラー管を使うタイプなどがある。半導体は入手しやすい半面、測定の仕方によって雑音などで結果がぶれる恐れがあるとされる。ガイガーミュラー管は放射線への感度が高いものの、国内で生産している企業がないため、ロシアなどで生産した中古品を使っているのが実情だ。
三和製作所は7月ごろからガイガーミュラー管の開発に着手。アルゴンやヘリウムなど内部に充てんするガスの混合割合などに関して、高エネルギー加速器研究機構(茨城県つくば市)の指導を得て、実用化にめどをつけた。福島県大玉村の工場に機械設備を導入し、10月にも1日200本程度のガイガーミュラー管の生産を始める。
測定器は単体で計測する機種とスマートフォン(高機能携帯電話)に装着する機種の2種類を開発した。10月中に発売する。オープン価格だが、単体で測るタイプは1万8800円、スマートフォンに付けるタイプは1万2800円程度を想定している。3万~5万円で販売している既製品も多く、内製化により価格を引き下げた。
自治体や個人を中心に初年度1万台の販売を目指す。補修用にガイガーミュラー管を1本3000~4000円で販売する計画。
ガイガーミュラー管と測定器の開発、宣伝活動には特定非営利活動法人(NPO法人)の営業支援隊(郡山市、宗像忠夫理事長)が協力した。基板への部品の組み付けや組み立て加工などは福島県内の企業に委託する。
三和製作所は横浜市に登記上の本社を置くが、工場は福島県に構える。売上高は約2億円。太陽光発電を利用した放射線監視装置の開発も進めている。
斎藤雄一郎、東京電力、福島第1原子力発電所、放射線測定器、太陽光発電
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