東京電力は22日、福島第一原発6号機のタービン建屋地下にたまった低濃度の放射能汚染水を浄化したうえで発電所内に散水する計画を明らかにした。従来の運転時に法律で海に放出が許されていたレベルにまで浄化する。今後、周辺自治体の理解を求めるという。
汚染水は震災時の津波や地下水が、爆発で周囲に放出された放射性物質と共に入り込んだとみられ、今も増えている。これまで仮設タンクに約1万トン、大型浮体式構造物(メガフロート)に約7千トン移した。
汚染水の放射能は1ミリリットルあたり0.01ベクレルで、国の放出基準とほぼ同じだが、放射性物質を除去して十分に濃度を下げるという。東電は「地下に染みこみ海に流れても環境への影響はほとんどない」とする。経済産業省原子力安全・保安院は放射性物質の除去の徹底を求め、基準を下回ったか確認するとしている。