マウンテッド!Blog
2006-05-11 ブロデューサーって、たいへん!
■[event] 鈴木美潮×唐沢俊一「平山亨の人生を訊く!2」
会場は100人もいなかったかな。
平山氏は去年藤岡弘、イベントで見たときと変わらず元気なおしゃべりおじいちゃん。前半は平山氏に平山8:鈴木・唐沢2くらいの配分でフリーにしゃべらせすぎた感じがあって、ちょっとダラダラした感じ。やっぱりお年だからさあ。
仕事がなくて職安に行こうとした京都時代からテレビがまだ映画より格下だった時代の話などとりとめもなくも貴重なお話が続く。
渡邉亮徳氏が夜中の2時に接待で取った仕事に対して、翌朝までに企画書を作って持っていくエピソードを始め、渡邉氏が如何に優秀な営業マンだったかという話。
『とにかくどんなに視聴率をとっていても、仕事はいつなくなるかわからないのだから、とれる仕事は全部とる』という主義は、やはり時代なのかも。
ショッカーの『イーッ!』という声は、初めは「ハイルショッカー!」とかがつまらなくて会議が煮詰まったときに岡田勝氏が出したアイデアだとか、赤影で伊上勝氏に逃げられて結局平山氏が脚本書いた話とかぶっちゃけてて面白かった。
後半は潮健児氏が亡くなる寸前に行われたパーティの様子の話がヤマ。京本政樹主演のスカルソルジャーの上映会をSF大会で開いたときのエピソードや、亡くなる寸前、肝臓が完全に溶けて土気色の顔だったというのに社長がパーティに来たと同時に顔色が良くなったというエピソードなど。
葬式のときには京本政樹氏がメフィストの帽子を持ってっちゃったそうだけど、京本ならしょうがないかと唐沢氏が思ったという話が印象的。潮氏は誰かに可愛がられないといけない人だったらしく、若山富三郎に、平山亨に、京本政樹に可愛がられて良かったのではないかという言葉は、亡くなる前に潮氏の面倒をみていた唐沢氏の言葉だけに納得させるものがある。
あとは浦沢義雄脚本の魅力とか、内田吐夢が仮面ライダーの脚本を書きたがったけど結局完成させられなかった話とか。浦沢擬人化キャラはやはり本物を使って撮影しているからこそ面白かったというのは同意。
今回は質疑応答コーナーはなく、10時半に終了。
正直平山氏の著作を読み、唐沢氏の特撮に関する本を読んでいると、もう知っているエピソードも多かったりするのだけど、こうして直接に話を聞ける機会というのはなかなかないだけにありがたいもの。
今回は前回よりも役者の話が多かった印象。唐沢氏は平山氏が感心するくらいに赤影とかで脇で活躍した役者の名前や芝居を覚えていて、その面白さを熱心に語ってくれるのだけど、正直リアルタイムできちんと観ていないとついていけないとこがあるのも確か。このへんはなんとなく雰囲気でウケをとれちゃうオタク系のイベントのトークとはちょっと違ってて、置いてけぼり感が強かったのが残念。貴重な話を聞けていることは聞けているのだけど、ウケを取る方面に行ってない感じ。このイベント自体が鈴木・唐沢両氏の趣味的なものだからしょうがないのかな。ただせっかくの作品リストや、接写カメラ映像がいまいち活かされていなかった感じ。前半からこれをもっと活用していたらもっとトークがふくらんだかもしれないのになあ。
僕自身が子供だから子供にウケたと言う平山氏の作品に共通する、「大人をやり込めちゃう子供」と「子供がそのまま大人になったような大人」が登場する作品は、今の子供にもウケると思うし、そういう実写作品をまた観てみたいものだ。
ベルバラの孫娘が活躍する魔女っ子ものの企画も考えていたそうですよ!
本日のお話の概要を知りたい方はこちらを。
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