この檀君という人物は、親が桓因(ファンイン)という万物の支配者の子にあたる「桓雄(ファンウン)」です。
この桓雄が、天帝から使わされて、支那と満州との国境にある白頭山に降り立った。
で、その白頭山には、虎と熊の夫婦がいた。
桓雄は、夫の虎を追い払い、祭壇の上で熊女(ウンニョ)を犯して子を儲けた。
その子が檀君で、祭壇の上で授かった子だから「檀君」と呼ばれるようになった。
檀君は、神の血と熊の血がまじったとても強くて立派な大人に育ち、支那の堯帝が即位して50年目のときに、白頭山を後にして平壤にやってきて、そこを都と定め、その国を朝鮮と呼んだ。
これが朝鮮のはじまり、とされています。
この平壌を都に定めた年が、紀元前2333年(いまから4344年前)の10月3日で、だから朝鮮半島では、この日を起点とする檀君紀元(西暦+2333年)が、昭和36(1961)年まで使用されていました。
そしてこの檀君は、周の武王が即位した年に、箕子(キジャ)が朝鮮の統治者として周からやってきたときに、支那人から隠れて山の神となった。
このとき、檀君の年齢は1908歳であったとされています。
北朝鮮では、平成5(1993)年に、平壌でこの檀君の骨が見つかったと発表し、また韓国では、国定教科書で檀君の存在を「史実」として子供達に教えているのだそうです。
なぜ「史実」なのかというと、韓国の歴史が非常に長いことを示すためなのだそうで、それが教育指導要領になっている。
そして日本では一部の学者が、古事記、日本書紀に出てくる天孫降臨の瓊々杵尊(ニニギノミコト)とは、この檀君の父親である桓雄のことであり、檀君というのが神武天皇である、などと馬鹿げた主張をしている者がいるのだそうです。
ところがこの檀君、史記や三国史記などの支那の史書には、まったく登場せず、初めて朝鮮の歴史書に登場するのが、なんと寿命が1908歳というのも、誰がどう考えても異常です。
加えて韓国では、この檀君が、1287年に朝鮮半島で編纂された「帝王韻紀」という書物に記録があるというのだけれど、その書は残念ながら現存していません。
現存する書籍で、檀君の名が初出するのは「桓檀古記(かんだんこき, 朝: 환단고기)という書物で、この本は、超古代からの朝鮮半島の歴史を詳細に書き綴ったものです。
けれどこの本は、書いたのが桂延壽という人で、最初に出版されたのが明治44(1911)年です。
現行版の「桓檀古記」は、昭和24(1949)年に書かれたもので、出版が昭和54(1979)年です。
そして内容をみると、清の嘉慶5年(1800年)に命名された「長春」という地名の表記があったり、男女平等、父権など、近代になってから登場した社会用語がそのまま使用されている等、笑っちゃうくらい、明らかに20世紀に入ってから作られた偽書であることが確実視されている。
要するに、明治にはいり、日本が韓国を併合(日韓併合、明治43年)した後、コリアンの桂延壽がたぶん愛国心からだとは思うのだけれど、日本の記紀を真似て、「ウリたちの国の方が日本の倍くらい古い歴史があるんだぞ」とばかり書きなぐってできあがったのが、檀君神話である、ということです。
そうそう、ちなみに北朝鮮が平成5(1993)年に見つけたと発表した檀君の骨ですが、「電子スピン共鳴法」による年代測定で、5011年前のものとだと分かったために、檀君は実在の人物と発表されたのだそうです。
ところが、5011年前では、檀君神話に基づく檀君朝鮮の建国年と667年もの違いがある。
加えて、年代測定に電子スピン法を用いたというけれど、その詳細な解析方法については、まるで詳細が公表されていない。つまりこれもでっちあげのねつ造話である、ということです。
それにしても、民族の誇りを思う気持ちはわからないではないけれど、他人の女房を寝取って子を孕ましただの、その女性が熊だったの、1908年も生きただの、それを韓国の正史として子供達に教科書で教えているだの、なんだかなーと思うのは私だけでしょうか。
ついでに申し上げると、日本の建国は、神武天皇が即位した紀元前660年です。
この年から起算して、今年(2011年)は、皇紀2671年となる。
そして日本では、いまから1万6500年前の土器が青森県大平山元1遺跡から発見され、また出雲氏の砂原遺跡からは、いまから12万年前のものとみられる石器が出土しています。
そして古代文明の発見されている土地は、世界中どこの古代遺跡でも、すべていまでは砂漠化している。
これは人類が火を使うために木を伐採したためだけれど、日本では、古くから植林文化があって、森林は現代においても、日本の国土の70%を覆っています。
木を植えるという文化は、日本独自のもので、古くはスサノオのミコトと一緒に天下ったイタケルのミコトが、九州から東北まで植林してまわったとされています(なぜか朝鮮半島には行かなかった)。
そして現代でも、陛下がお手ずから植樹祭を執り行なう。
そして日本にある山々の木々は、そのほぼ全て、その一本一本の全てが、私たちの父祖によって植樹された木々なのです。
日本は、何のねつ造も必要がないほど、古い歴史と伝統をもった国です。
その日本に、私たちは産まれた。
そして私たちは、未来を生きる子供達に、この豊葦原の瑞穂の国をちゃんと残し、伝える義務をもっている。
絶対に、この日本を、檀君神話の国などに渡してはいけない。
そう思います。
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