ネットで話題も『めちゃイケ』最低視聴率ってどういうこと!?

　Berryz工房・嗣永桃子に注目が集まっている。きっかけは先日17日の『めちゃイケ』（フジテレビ系）。番組では「AKB以外だらけの大運動会！」という企画を放送。Berryz工房のほかに、中野風女シスターズ・ アイドリング!!!・ 恵比寿マスカッツ・ スマイレージ・SDN48・ ぱすぽ☆・SUPER☆GiRLSといった人気アイドルたちを総勢80名そろえ、ビーチフラッグや相撲などの対決が行われた。番組中、終始目立っていたのはお色気要員ともいえる恵比寿マスカッツの面々だったが、Berryz工房の嗣永は加藤浩次に飛び蹴りを食らったりして2度の強制退場、体を張ったキャラをやり通し、その活躍がネット上を中心に話題を呼んでいるというわけだ。

　この嗣永の活躍はYouTubeなどにも投稿され、放送後わずか2日で再生回数20万回を超える人気動画となっている。アイドルの運動会という企画に、"AKB以外"というミソをつけて久しぶりに大きな反響のあった『めちゃイケ』。しかし――、週明けに公表された本放送の視聴率を確認してみると、歴代でも最低ランクとなる8.4％。反響に数字が伴わない結果はどうして生じてしまったのだろうか。

「ネット上では、近頃の『めちゃイケ』の低視聴率が、岡村さんの「嫌なら見るな」発言の招いた結果だとして話題を呼んでいます。ネットユーザーたちによる韓流偏向放送批判の的となったフジテレビから、視聴者が離れてきたのではないかというのです。しかし当日放送された各局のプログラムを見ると、TBSで『イロモネアSP』、テレビ朝日で『関ジャニの仕分け∞SP』という特番がありました。『イロモネアSP』の数字は公表されていませんが、同時刻の『世界一受けたい授業』が15％以上だったことを考えれば、『イロモネアSP』『関ジャニの仕分け∞SP』『めちゃイケ』の3番組が痛み分けしたとみるのが妥当でしょう。確かに歴代最低という触れ込みは衝撃的ですが、めちゃイケとすれば善戦したといえるのかもしれません。15年の歴史で8％台が最低なわけですから、やはりモンスター番組ですよ」（業界関係者）

　またアイドル事情に詳しいライターはこんな指摘をする。

「アイドルの動画はネットに流出しやすいものですからね。『めちゃイケ』に出演したBerryz工房の嗣永がネット上で注目を集めているのは、その活躍がすぐさま投稿されたからでしょう。なんといってもアイドルファンとネットユーザーというのは、だいぶ重なっているところがありますから。彼らが動けば、ネットで大きな反響を生むわけです。ただ、そんな彼らの多くは、フジテレビの番組が韓流に偏重しているとして批判をしているタイプでもあるわけです。つまり、フジテレビの放送は見ないが、アイドルの活躍に敏感な彼らはネットでそれをチェックするのでしょう。ネット上で反響が大きくとも視聴率が伴わないという現象は、そうした事情からくるのではないでしょうか」（芸能ライター）

　さらにこのライターは、いまだに視聴率という概念が幅を利かせているテレビ業界だが、今後はネット上での反応も踏まえないといけなくなるのではないかと指摘する。確かに、岡村の「嫌なら見るな」発言に執拗な嫌悪感を示しているユーザーが、今回の低視聴率を揶揄している中で、「面白かった」「久々に腹を抱えて笑った」という意見もネット上には多く見られた。そんな視聴者の声が直接聞こえるネット上の反応は、ただ数字だけが羅列する視聴率というものより貴重といえる。地上波デジタルに完全移行を遂げ（東北3県を除く）、新時代をうたうテレビだが、そろそろ視聴率という概念から抜け出す時期なのかもしれない。

（文＝峯尾／http://mineoneo.exblog.jp/）
著書『松本人志は夏目漱石である！』（宝島社新書）

（※画像はフジテレビ系『めちゃ×2イケてるッ！』公式HPより）

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