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iPhone5がKDDIからも。どんな条件を飲まされたのだろう

大西 宏のマーケティング・エッセンス
アップルが天秤をかけた結果でしょう。NTTドコモよりもKDDIからのほうがいい条件がでたのだと思います。日経BPで、KDDIがアップルと契約し、iPhone5をこの10月から全国のauショップで発売する準備に入っているという記事がでました。

KDDI、「iPhone5」参入の衝撃:日経ビジネスオンライン :


現在アップルが米国はじめ各国で進めている取り扱いキャリア拡大への動きからすれば、いずれソフトバンクのiPhone独占販売が崩れることは十分に予想されたことでした。先週のブログでソフトバンクの独占販売が崩れる可能性について書きましたが、それがドコモではなくKDDIだというのはさすがにアップルはしたたかです。

iPhoneがドコモでも売られる日は近い? - ライブドアブログ :


顧客を奪われっぱなしのKDDIとしては、iPhoneを看板にソフトバンクが純増を伸ばしてきたこの構図、キャリア第三位に転落するのも時間の問題となってきた流れをなんとか変えたいところで、喉から手が出るほどiPhoneを扱いたかったと思います。アンドロイドは台数はでていても、それぞれの機種のブランド力は弱く、いちいち説明を要し販売の牽引車にはなりません。


水面下でなにが起こったかはわかりませんが、アップルとしては、ドコモとKDDIからオファーが来るのを待って、どんどん条件面で競争が起ればよいことでした。誰が考えてもそうなります。ソフトバンクには、回線が弱くユーザーから不満が出てきていることを指摘すれば抵抗のしようがありません。

まさにビジネス・ウォーです。アマゾンとアップルの電子書籍をめぐっての出版社との駆け引きなどの経緯を振り返れば、駆け引きではアップルはしたたかです。まずはKDDIを落とし、あとはNTTドコモが陥落するのを待てばいいということになります。


微妙になってくるのが、NTTドコモです。ソフトバンクとKDDIのふたつのキャリアからiPhoneが売られると、NTTドコモは、iPhone対アンドロイドの代理戦争を背負ってしまうことになります。

日本のメーカーが競争力をもってくれ、ヒットを飛ばしてくれればいいのですが、現在の勢いからすると、下手をすると、サムスンの販売代理店ということになってしまいかねません。iPhoneも取り扱いたい、しかし下手にアップルに接近すると厳しい条件をつきつけられる、だから様子を見ようということでしょうか。しかし、様子を見ればみるほど、アップルは条件を釣り上げてくる可能性があります。こうなったら、NTTドコモは日韓連合で頑張るしかないのでしょうね。

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