放射性ヨウ素 南方向でも高い濃度
K10057631011_1109220525_1109220527
NHKニューストップへ
※ すべての機能を利用するには、JavaScriptを有効にしてください。

放射性ヨウ素 南方向でも高い濃度

9月22日 4時8分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

東京電力福島第一原子力発電所の事故で放出された放射性ヨウ素の汚染の広がりを示した地図が公表され、原発の北西方向だけでなく、南方向にも比較的高い濃度の汚染が確認されました。

文部科学省は6月から7月にかけて福島県を中心に2200地点で土に含まれる放射性物質の量を測定し、汚染状況を6月14日の時点に換算して地図に示しました。新たにまとまった放射性ヨウ素の地図では、ヨウ素131の半減期が8日と短いため、全体のおよそ5分の4の地点で有効なデータが得られなかったということで、400余りの地点に限って分析しました。それによりますと、すでに公表されたセシウム137の地図と同じように原発の北西方向に汚染が広がっていましたが、南方向にも比較的高い濃度の汚染が確認されました。また、北西方向と南方向でヨウ素131とセシウム137の比率を調べたところ、北西方向に比べて南方向の海岸部でヨウ素131の比率が高かったということです。文部科学省は「原発から放出された放射性物質を含む雲は時期によって放射性物質の比率が異なるとみられ、南側の海岸部に流れた雲はヨウ素131が多く含まれていたと考えられる」としています。ヨウ素131は内部被ばくによって甲状腺がんを引き起こすおそれがあり、文部科学省は事故直後の3月にどの程度の濃度で広がっていたかについてもできる限り解析したいとしています。