ラグビーワールドカップ 大会ルール (決勝トーナメント)
予選リーグを勝ち上がった8チームは、ノックアウト・マッチとも呼ばれる決勝トーナメントへ歩を進める。準々決勝、準決勝、そして決勝を目指し、サバイバルマッチに突入する。
ここへ来ると最早ボーナスポイントは関係なく、対戦相手を倒して勝ち進むことのみが、栄冠へと近づく道になる。
そのため、予選リーグと異なり「引き分け」が存在しない。タイムアップ時点で同点だった場合、延長戦などキッチリと勝敗をつけるためのルールがまた登場する。
準々決勝
予選プールの上位8チームによるトーナメントの最初の試合になる。
各組の1位と、異なる組の2位による対戦が4カード組まれる。以下は2007年大会時の組み合わせ。
- QF1: Pool B 1位 vs Pool A 2位
- QF2: Pool C 1位 vs Pool D 2位
- QF3: Pool A 1位 vs Pool B 2位
- QF4: Pool D 1位 vs Pool C 2位
勝利チームは準決勝へ進出。敗れたチームは、ここで敗退となる。
準決勝
以下、同様に2007年大会の組み合わせ。
- SF1: QF1 vs QF2
- SF2: QF3 vs QF4
勝利チームは決勝へ進み、ウェブ・エリス・カップをかけて最後の戦いに挑む。
敗れたチームは3位決定戦を戦う。
同点の場合
ノックアウト・マッチでは引き分けは存在しない。
前後半を戦って同点の場合、次のように決着をつける。
- 延長戦:
5分間の休憩を挟み、前後半10分ずつの延長戦(インターバル5分)を行う。 - サドンデス:
延長戦でも決着がつかない場合、5分間の休憩をおいて更に、最大10分間のサドンデスに突入する。
延長戦と異なり、なんらかのポイントをどちらかが奪った時点で勝敗が決する。 - キック合戦:
サドンデスで両者無得点に終わった場合、キック合戦で決着をつける。(詳細は後述)
キック合戦
延長戦、サドンデスでも勝敗がつかない場合、キック合戦を行う。
- 両チームのキャプテンによるコイントスで、先攻/後攻を決める
- サドンデス終了時点でプレーしていた選手のみが参加できる。負傷などによる交代選手がキックすることはできない。
キックする順番を先に決めておく必要は無い。 - 両チームから5名のキッカーを選ぶ。
そして次の3つの異なるエリアの22mラインから、順番にプレースキックを行う。- ゴール正面
- ゴールに向かって左方向の15mライン
- ゴールに向かって右方向の15mライン
1人目が1の場所、2人目が2、3人目が3、4人目が1、5人目が2の場所からのキックということになる。
- 両チーム5回のキックでの成功数で勝敗を決める。
例えば4名が蹴った時点で4-2など、同点に追いつく可能性が途中でなくなれば、その時点でゲームは終了する。 - 5回のキックで勝敗がつかなかった場合、同じキッカーが同じ順番で、サドンデス方式でキックを続ける。
6人目は最初にキックをした選手で、3の位置からということになる。
サッカーのPKに似ているが、当然ながらゴールキーパーはいない。
またプレースキックの特性上、蹴ることのできる選手は限られているので、5人目以降は同じ選手がキックすることになる。
キックに時間をかけすぎると失敗扱いになるなどの細かいルールもあるが、大筋はこのような手順で決着をつける。