アメリカのオバマ大統領は、野田総理大臣との会談で、沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設問題について、名護市辺野古に滑走路を建設するという両政府の合意を着実に実施する必要があるとしたうえで「結果が必要だ」と述べ、日本政府に具体的な進展を求めました。
オバマ大統領は、21日、ニューヨークで野田総理大臣と会談し、この中で、みずから普天間基地の移設問題を持ち出しました。そして、名護市辺野古に滑走路を建設するとした両政府の合意について、着実に実施する必要があるとしたうえで「結果が必要だ。これからの進展に期待している」と述べ、日本政府に具体的な進展を求めました。これに対し、野田総理大臣は「両政府の合意に従って協力を進めていきたい。地元沖縄の理解が得られるよう全力を尽くす」と述べるにとどまりました。これについてホワイトハウス高官は、NHKの取材に対し、「来年夏までに具体的な進展を求めるというアメリカの立場は明確だ」と述べ、来年夏までに滑走路建設のための手続きに着手するなど、目に見える進展が必要だという考えを示しました。普天間基地の移設問題を巡っては、アメリカ議会から両政府の合意を見直すよう求める声が高まっており、アメリカ政府としては、議会からの圧力に対応するためにも日本政府に具体的な進展を求めたものとみられます。