クリーナーの2010年度国内出荷台数は景気の低迷継続を予測し、前年並みの約520万台（前年比100%）を見込んでいます（当社推定）。その中でも紙パックを使わないサイクロン式クリーナーは約40%を占め（JEMA出荷統計）、吸引力の持続性や、排気臭の少なさなどから今後の伸張が見込まれます。
   近年の日本の住宅環境は、アレルギー疾患の増加を背景に、ダニの温床となりやすいカーペット面積が減少、フローリング面積が増加し大半を占めるようになっています。これにより最近ではハイパワー化した掃除機の排気風による床面のハウスダストの舞い上げが問題となっています。さらに、綿ボコリや目に見えないハウスダスト（花粉、ダニのフン・死がい、カビの胞子など）は軽くて小さく舞いやすいため、フローリングでは、人が動いたり風が吹くたび再び舞い上がります。その後ハウスダストはゆっくりと空気が動かない隅の方へ移動し、部屋の隅、角、すき間に溜まりやすくなります。当社の調査では、部屋の隅、角、すき間には、部屋の中央部に比べ、単位面積あたり約3倍のゴミが堆積しており、「掃除機をかけづらい」「掃除がしにくい」場所の上位に来ています（当社調べ、参考資料Ⅰ）。この傾向は育児層やアレルギーの方がいるご家庭ほど増える傾向にあります（当社調べ、参考資料Ⅰ、Ⅱ）。
   07年、当社は、お部屋の中の空気問題を解決するソリューションとして、お掃除の常識であった床面だけの掃除スタイルから、床も空気も掃除する“空間清浄スタイル”を提案。育児層を中心にご好評いただき、空間清浄において約80%の方が満足される高い評価をいただきました。（当社調べ、参考資料Ⅲ）
   今回、排気の浄化能力をさらに高め0.08μm以上の微粒子をほぼ100%捕塵し^※1、細菌･ウイルスもキャッチ^※2するとともに、部屋の隅、角、すき間まで一気に掃除ができる新型ブラシを搭載し、床も空気も掃除する“空間清浄スタイル”をさらに進化させた「エアシス」を発売します。

   通常、クリーナーから排出される排気には0.3μm以上の微粒子が数万から数10万個含まれます。
   「エアシス」は、本体内で発生させたマイナスイオンにより、ホコリ同士を電気的に結合させて大きくし、半導体工場のクリーンルーム用のクリーナーにも採用されている円筒形状の“ULPAリングフィルター”でキャッチします。円筒形状を採用することで、フィルター面積は新聞紙1ページ相当^※4になり、マイナスイオンで結合させる効果と合わせて、大きくなったホコリはもちろん、0.3μm以上の微粒子をほぼ100%キャッチします。しかし、中には結合しないゴミもあり、粒径は小さいままで通り抜けてしまうものもありました。
   今回さらにマイナスに帯電させた帯電層を追加し、粒子の小さいゴミも電気的に引き寄せてしっかりキャッチ。さらにフィルターと外郭の接着に樹脂材を採用しシール性をアップさせ、0.08μm以上の微粒子までほぼ100%キャッチを可能としました。浮遊菌を99.9999%、浮遊ウイルスも99.999%除去し、その結果、後部から出る排気は、キレイな空気になり排出されます。

   近年の掃除機のハイパワー化により排気風速も上がる傾向にあります。特にコードリールの冷却風は、冷却のため一定以上の風量を確保する必要があり、住宅のフローリング面積増加に伴い、ハウスダストの舞い上げの主要因となっています。
   好評のハウスダストの舞い上げを抑えるため通常の上向き排気にプラスして、新機能「エアブロック」を採用。排気口より下部に設けたシャッターから出る空気のカーテンが、排気風及びコードリール冷却風を覆うことで、床面への吹きつけを防止します。
   また「エアブロック」による空気のカーテンの風をそのまま気流として活用。ハウスダスト・細菌・ウイルスまでカットされた^※2清潔な空気を循環させることにより、搭載していない従来品に比べ約20%^※3素早く清浄します。従来品のように単に排気を弱く出すのではなく、上昇気流を作り出し、室内の空気をブラシ方向へ積極的に循環させることで、従来品では清浄しにくかった天井近くのハウスダストもULPAフィルターを通過しやすくなりました。
   掃除機がけが終わった後、空気清浄機のようにお部屋の空気を清浄する「空気清浄モード」も「エアシス気流」を活用することで効率化を実現しました。これまでの床面だけの平面掃除から、空気までお掃除する3次元掃除スタイルをさらに進化させました。

   お部屋のハウスダストは、部屋の隅、角、すき間などに溜まりやすい性質があります。従来ブラシでは両サイドに回転ブラシを支える軸受けがあるため、回転ブラシが部屋の隅、角にまで届かず取り残しがありました。新商品では、ブラシのサイド部を樹脂とステンレスの一体成形にし、強固なものにすることで、ミリ単位の薄さを実現。いままで回転ブラシが届かなかった場所にも直接届いてかき出すことで一気に掃除ができるようになりました。

  * 2002年発売の当社従来品SC-XW9Cブラシ（逆立ち機能、壁ぎわガバどり機能、横スベリ機能、からみブロック機能搭載前機種）との比較

   すき間掃除に好評の「逆立ちパワーブラシ」は手元グリップをひねるだけでブラシの付け替えをせずに、すき間をお掃除でき、隅・すき間ともにお掃除の流れを止めず、掃除効率がアップします。
  
   前部が開いて壁際のゴミも残さず取る「ガバどり機能」、回転ブラシへの髪の毛、糸くずなどの絡みを防ぐ「からみブロック」など、好評の機能は踏襲しています。
  
   近年のフローリング面積の増加に伴い、約9割の方が掃除機がけの他に、雑巾やペーパーモップによる拭き掃除を行っています。この傾向は育児層やアレルギーの方がいるご家庭ほど増える傾向にあります（当社調べ、参考資料Ⅳ）。
   好評の「ウエットシート」をブラシ部に巻き付けて掃除機がけが出来るウエット拭き対応を搭載し、従来のブラシでは取れない皮脂などの油汚れの他、ダニの糞などのアレル物質は水溶性のため効果的に除去することができます。ウエットシートのブラシへの巻き付け、取り外しは手元のスイッチ操作一つで行えます。
   特許:第4194628号、第4194629号取得

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