当初の自主避難 損倍対象へ
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当初の自主避難 損倍対象へ

9月21日 20時58分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

東京電力福島第一原子力発電所の事故の損害賠償について、国の審査会は、新たに事故当初の時期に自主的に避難した人の損害を賠償の対象と認める見通しになりました。

福島第一原発の事故で、避難区域以外から自主的に避難した人の損害賠償については、国の審査会が先月まとめた「中間指針」には盛り込まれず、賠償の対象と認めるかどうか、改めて議論することになっていました。21日、開かれた審査会では、自主避難について、事故当初と、事故から一定の期間がたったあとの2つの期間に分けて議論されました。その結果、「少なくとも事故当初は再び爆発が起こるおそれなどを多くの人が感じており、情報がないなかで被ばくから逃れようと自主的に避難したことは、社会通念上、合理的と認められる」として、賠償の対象と認める方向で合意しました。一方、事故から一定期間がたったあとに避難した人については、「幼い子どもや妊婦は認めるべきだ」などといった意見が出されましたが、結論は出ず、引き続き議論することになりました。今後、「事故当初」をいつまでにするかや、住んでいた地域をどこに限るかなど、賠償の対象の範囲を巡ってさらに議論になりそうです。