アフリカで誕生した人類が日本人になるまで (ソフトバンク新書)
モヤモヤしていたことがスッキリ解消した。グレートジャーニーの流れ、特に日本における人類の流れを知りたいと思っていた。まさにど真ん中ストライク。私の疑問に、ズバリと、かつ分かりやすく答えてくれた。
こんな本が読みたかった。
いやいや、モヤモヤしていたことがスッキリ解消しました。私はグレートジャーニーの流れ、特に日本における人類(ホモ・サピエンス)の流れを知りたいと思っていた。そこで目についたのが本書だったのだが、まさにど真ん中ストライク。私の持っていた疑問に、ズバリと、かつ分かりやすく答えてくれた。
本書は3章から構成されている。
第1章では、猿人がどのようにして人類(ホモ・サピエンス)に進化したのか、その過程が述べられている。進化の過程がはっきりと判明しているわけではないのだが、現在分かっていることと、そこから推定される進化の道筋が、分かりやすく説明されている。
第2章では、アフリカで誕生した人類が旅に出て、15万年あまりの年月をかけて世界中へと広がっていく様子が書かれている。そう、これがグレートジャーニーだ。なぜ白人はヨーロッパに出現したのか。なぜアフリカ人は唇が分厚いのか。なぜ日本人は短足なのか。そんなうんちくも含めつつ、流れるように人類の旅の歴史が描かれている。
第3章では、日本にやってきた人類はどのような人たちだったのかが解説されている。私が最も興味のあるのもここだったのだが、今まで頭の中で漠然としていたことがスッキリと整理され、たいへん気持ちよかった。
概要を書くと、日本には約2万年前に南方系の縄文人がまずやってきた。彼らは長年、幸せにやっていた(?)のだが、そこへ約3000年前に北方系の弥生人が稲作という技術を携えてやってきて、縄文人と(おそらく混血しつつ)置き換わっていった。これが現在の日本人の血統のベースとなるらしい。こう書いてしまうと
「何だ、それだけのことか」
と思われてしまうかもしれないが、そのように考えられている根拠や推定の方法も含め、説得力を持った、かつ分かりやすい説明がなされている。
日本人はどこから来たのか興味のある方は必読だと断言しておきたい。
本書を読むと「日本人」も、つい3000年前から大規模な混血が始まったばかりのヒトの集団であり「単一民族」という言葉がいかにあやふやなものかが分かる。
人類全体という観点から見ても、つい20万年前にはアフリカの一部で暮らしていた集団が世界中に広がったにすぎない。「人類みなきょうだい」とはよくいったものだ。「イエスだ」「いや、ムハンマドだ」「いやいや、そのどちらでもなく…」などと対立しているのがアホらしくなってくる(そりゃ、現実はそう簡単にはいかないのは分かってますが)。
ダックスフント族とシベリアンハスキー族が、その考え方の違いから、地球をも滅ぼしかねないような大戦争を繰り広げているのをわれわれ人類が見たら、きっと
「アホか、やめときなはれ」
と言うに違いない。
もし、アンドロメダから地球を見ている宇宙人がいたら、同じように言うだろうなあ。
(元記事を開く)
評価:
いやいや、モヤモヤしていたことがスッキリ解消しました。私はグレートジャーニーの流れ、特に日本における人類(ホモ・サピエンス)の流れを知りたいと思っていた。そこで目についたのが本書だったのだが、まさにど真ん中ストライク。私の持っていた疑問に、ズバリと、かつ分かりやすく答えてくれた。
本書は3章から構成されている。
第1章では、猿人がどのようにして人類(ホモ・サピエンス)に進化したのか、その過程が述べられている。進化の過程がはっきりと判明しているわけではないのだが、現在分かっていることと、そこから推定される進化の道筋が、分かりやすく説明されている。
第2章では、アフリカで誕生した人類が旅に出て、15万年あまりの年月をかけて世界中へと広がっていく様子が書かれている。そう、これがグレートジャーニーだ。なぜ白人はヨーロッパに出現したのか。なぜアフリカ人は唇が分厚いのか。なぜ日本人は短足なのか。そんなうんちくも含めつつ、流れるように人類の旅の歴史が描かれている。
第3章では、日本にやってきた人類はどのような人たちだったのかが解説されている。私が最も興味のあるのもここだったのだが、今まで頭の中で漠然としていたことがスッキリと整理され、たいへん気持ちよかった。
概要を書くと、日本には約2万年前に南方系の縄文人がまずやってきた。彼らは長年、幸せにやっていた(?)のだが、そこへ約3000年前に北方系の弥生人が稲作という技術を携えてやってきて、縄文人と(おそらく混血しつつ)置き換わっていった。これが現在の日本人の血統のベースとなるらしい。こう書いてしまうと
「何だ、それだけのことか」
と思われてしまうかもしれないが、そのように考えられている根拠や推定の方法も含め、説得力を持った、かつ分かりやすい説明がなされている。
日本人はどこから来たのか興味のある方は必読だと断言しておきたい。
本書を読むと「日本人」も、つい3000年前から大規模な混血が始まったばかりのヒトの集団であり「単一民族」という言葉がいかにあやふやなものかが分かる。
人類全体という観点から見ても、つい20万年前にはアフリカの一部で暮らしていた集団が世界中に広がったにすぎない。「人類みなきょうだい」とはよくいったものだ。「イエスだ」「いや、ムハンマドだ」「いやいや、そのどちらでもなく…」などと対立しているのがアホらしくなってくる(そりゃ、現実はそう簡単にはいかないのは分かってますが)。
ダックスフント族とシベリアンハスキー族が、その考え方の違いから、地球をも滅ぼしかねないような大戦争を繰り広げているのをわれわれ人類が見たら、きっと
「アホか、やめときなはれ」
と言うに違いない。
もし、アンドロメダから地球を見ている宇宙人がいたら、同じように言うだろうなあ。
(元記事を開く)
評価:
書名:アフリカで誕生した人類が日本人になるまで (ソフトバンク新書)
著者:溝口優司
出版社:ソフトバンククリエイティブ
著者:溝口優司
出版社:ソフトバンククリエイティブ
レビュアー: Bachakov
本が好き! 2級
出版社勤務、もうすぐ40歳のイクメンお父さん。小説を中心に、ポピュラーサイエンス、評論など、ユルユルと紹介していきます。
本が好き! 2級
出版社勤務、もうすぐ40歳のイクメンお父さん。小説を中心に、ポピュラーサイエンス、評論など、ユルユルと紹介していきます。
国内トピックス
- 鉄道が次々と運休「まるで震災」
- 都内では交通機関が麻痺状態
- 少女「覚せい剤使用は母の勧め」
- 震災で富士山に"不気味なデータ"
- "口移し"で昏睡させるヤリ手強盗
- 山口組が変質"ネオ暴力団"登場
- かつてない警察vs暴力団の抗争へ
- 子供の名前に"。"をつける親
- 猿人から日本人になるまでの過程
- NHK"解約者"続出で好景気なのは
おすすめ商品
関連ニュース:日本人
- 【中国BBS】中国での反韓は日本の策略ではなかろうか?サーチナ 09月21日12時45分(73)
- 「超楽しい!」とつぶやいた蒼井そらの「微博」が大炎上―なぜ起きた?サーチナ 09月21日11時51分(49)
- アフリカで誕生した人類が日本人になるまで (ソフトバンク新書)本が好き! 09月21日21時41分(10)
- 【中国ブログ】新幹線に乗車し「あまりのサービスに驚いた」サーチナ 09月21日13時20分(18)
- 中国、権力争い激化か軍事評論家=佐藤守のブログ日記 09月21日12時39分(19)
国内アクセスランキング
- 噂の深層 芸能界と闇社会リアルライブ 21日18時30分 (22)
- 山本太郎、建造物侵入の疑いで告発される 玄海原発再稼働の抗議活動で佐賀県庁に侵入か?共同通信 21日19時34分 (385)
- 脱原発100万人デモとNHK解体的改革を成功させよう植草一秀の『知られざる真実』 21日17時58分
- 台風15号 静岡県で相次ぐ不明者 流される人の目撃も産経新聞 21日21時54分
- 東日本大震災で、富士山の一部が“隆起”し始めた週プレNEWS 21日14時27分 (42)
- 子供の名前 夜舞刀、亜羅史に画数悪いと「。」つけたがる親NEWSポストセブン 21日07時00分 (186)
- 帰宅困難者への配慮要望=台風15号で鉄道事業者に―都時事通信社 21日21時45分
- 新幹線は「計画運休」駅でも浸水対策 台風「まるで震災」産経新聞 21日17時47分
- 【運転再開速報】運転見合わせが相次いでいる鉄道機関の再開情報ですPouch 21日20時59分 (16)
- 女性の「口移し」にご注意を!エロい下心が“死”を招くZAKZAK(夕刊フジ) 21日17時00分
注目の情報