中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)の半径10キロ圏にある同県牧之原市議会は21日の全員協議会で「確実な安全・安心が担保されない限り、浜岡原発は永久停止にすべきだ」との決議案を26日の本会議に提案することを決めた。定数17人中12人が賛成しており、地元議会で初めて「永久停止」を求める決議が可決される見通し。津波対策により地元同意を得て運転再開を目指す中電にとって、高いハードルが課されることになりそうだ。
決議案に関し名波富幸副議長は「市民が不安に思っている以上運転再開は認められないということだ」と説明した。6~7月の市民アンケートで6割が「停止しておくべきだ」と回答しており、こうした地元市民や企業の不安な声を受けた形だ。
浜岡原発は菅直人前首相の要請で運転停止中。高さ18メートルの防波壁建設などの津波対策を予定している中電は「対策を忠実に実施して安全性向上に努め、安心につながるよう全力で取り組みたい」とコメントした。【小玉沙織】
毎日新聞 2011年9月21日 19時57分(最終更新 9月21日 20時19分)