吸込仕事率が高い他の掃除機よりもゴミを吸い込み、そしてその吸引力を維持できる掃除機として証明された「DC22 ddm motorhead」。そのボディに詰め込まれた最新テクノロジーとダイソンならではのこだわりをチェックしていこう。
Part1で解説したとおり、サイクロン式掃除機として、他製品とは一線を画す性能が認められた「DC22 ddm motorhead」。2007年11月に発売された本製品は、DC12のパワーアップ版といえるモデルである。そこで、ここでは、DC12から進化したポイントを中心に、その機能と性能を解説していく。
「DC22 ddm motorhead」でまず注目したいのが、「7年間フィルターの手入れが不要」というメンテナンス面での驚くべき改良だ。なぜ、このようなことが可能になったのか。
最大15万Gという強力な遠心力でゴミを分離する「ルートサイクロン」に加え、新機能である「コアセパレーター」を搭載したことが、そのカギとなっている。そして、これこそが、「DC22 ddm motorhead」のゴミ集じん率の高さに直結しているのである。
ダイソンのお家芸ともいえるサイクロンテクノロジー。右のイラストでわかるように、「DC22 ddm motorhead」の集じんシステムは3段階構造になっており、上から「ルートサイクロン」、「コアセパレーター」、「外側のサイクロン」となっている |
「DC22 ddm motorhead」の集じんのシステムは、上の図のような構造の3段階のサイクロンによって、確実に効率よくホコリを空気から分離するようになっている。
吸い込んだゴミはまず最初に「外側のサイクロン」で分離。ここで綿ボコリや髪の毛などの大きなゴミを回収。次に、新搭載の「コアセパレーター」が多くのミクロのゴミを分離。さらに、そこで取りきれなかった小さなホコリ粒子は、「ルートサイクロン」で除去される。この3段階のサイクロンにより、微細なホコリを確実に分離できるため、「DC22 ddm motorhead」ではフィルターにゴミがほとんどいかない。そのため、吸引力も衰えないし、「7年間フィルターの掃除が不要」ということなのである。
(この点について、Part3のクロスレビューにて詳細な吸引実験をおこなった。ぜひ、その結果をご確認いただきたい。)
ダイソンの調べでは、他メーカーのサイクロン掃除機は、「DC22 ddm motorhead」と比較して、約30倍も多くのホコリをサイクロンの外に排出しているという。結局、このサイクロンで分離しきれなかったホコリはフィルターが捉えることになる。そのため目詰まりが起き、吸引力が低下してしまっているのだ。 さらに、フィルターでキャッチできなかった微細なホコリは排気口から排出されることになるのだが、このホコリの中には、ハウスダストや花粉、ダニの糞といったアレルゲン物質も含まれている。このことは、アレルギー体質の方や、乳幼児のいる家庭では軽視できない問題といえるだろう。
これに対して、そもそもゴミ集じん率の高い「DC22 ddm motorhead」は、ダニやハウスダストなどのアレルギーの元となるアレルゲンを遠心分離の段階できちんと除去しているため、家を清潔に保ちたい家庭にはうってつけなのである。
排気について特筆しておきたいのが、すぐれたサイクロン効果によりホコリと空気の分離がしっかりと行えているので、排気そのものがクリーンであるということだ。 独立第三者機関のテストでもその効果は検証されており、「DC22 ddm motorhead」の排気は、掃除前の部屋の空気よりもバクテリアやカビが450倍も少ないという結果が報告されている。 これは、あくまで感覚レベルの話になってしまうのだが、確かに「DC22 ddm motorhead」の排気口から出てくる排気に顔を近づけても、ホコリっぽさはほとんど感じられなかった。
掃除機としての性能ではないのだが、ぜひ触れておきたいのが、「DC22 ddm motorhead」の収納時のまとまりのよさだ。掃除機は、その構造上、使わないときでも意外とスペースが必要で、収納場所に悩んでしまうことも多いのだが、「DC22 ddm motorhead」は、下の写真のようにコンパクトにまとめることができる。また、まとめてしまえばしっかりホールドされるようになっており、片手で手軽に持ち運びができるのも非常に便利だった。
パイプ部分が伸縮式なのが非常にありがたい。長いホースは本体に撒きつけるだけだが、最後に先端をフックにカチッをはめこむようになっており、しっかり固定できる。他メーカーのサイクロン式掃除機と収納スタイルと比較するとそのコンパクトさがわかる |
収納時のスタイル
収納時のスタイル