Windowsが動作するためには、数百MB~数GBの空き容量を必要とします。
このため、システムドライブ、つまり「Cドライブ」の空き容量が減ってくると、
Windowsの動作が遅く、不安定になってきます。
いよいよ、「Cドライブ」の空き容量がほとんどなくなってくると、
どうにかして空き容量を増やすことができないか考えるわけですが、
これがなかなか、思うようには増えてくれないのです。
とりあえず、「ディスクのクリーンアップ」なんてのは試してみたりするわけですが、
「ディスクのクリーンアップ」だけでは削除されないデータも多いので、注意が必要です。
ここでは、なぜ「Cドライブ」がいっぱいになってしまうのかという原因とあわせて、
具体的に「Cドライブ」の空き容量を増やす方法をまとめていきます。
インターネット一時ファイルの削除
基本ですが、安全かつ手っ取り早い方法です。
パソコンによっては、1GBほどの空き容量を確保できるかもしれません。
パソコンを使っているほとんどの人は、インターネットを利用していると思います。
ただ、人によってよく見るページというのは、ある程度決まっているものです。
何度も繰り返しインターネットへ読みに行くようなデータは、
手元に保存しておいて、そこから表示させたほうが楽なのです。
このように一時的に保存されたファイルは、一般的にキャッシュファイルといいますが、
IEでは、「インターネット一時ファイル」という呼び名がついています。
インターネット一時ファイルが保存されている場所は、以下のとおりです。
わざわざパスをたどらなくても、インターネット一時ファイルは、
→ 「インターネットオプション」
→ 「全般」タブ
から削除することができます。
「ディスクのクリーンアップ」でもインターネット一時ファイルを削除できますが、
Cookieや履歴は削除されないのと、詳細設定ができないので、
個人的には、「インターネットオプション」から削除する方法をおすすめしておきます。
「Temp」フォルダ内残存ファイルの削除
「Cドライブ」内に、「Temp」という名前のフォルダがあると思います。
「Temp」とは「Temporarily」の略で、文字通り一時的に保存されたファイルのことです。
「Temp」フォルダ内のファイルを削除すれば、
ほとんどリスクなく、数GBの空き容量を確保できるかもしれません。
たとえば、Windowsが使っている「Temp」フォルダには、以下のようなものがあります。
C:\Documents and Settings\(ユーザー名)\Local Settings\Temp
これらの「Temp」フォルダは、プログラムをインストールしたりするときに、
圧縮されたファイルを展開する場所として使われます。
いわば、作業台のようなものです。
つまり、インストール等の作業が完了してしまえば、これらのファイルは不要なのです。
削除してしまっても構いません。
長く使っているパソコンでは、
特に上記2つのフォルダに、大きなデータが収められている可能性があります。
これら「Temp」フォルダを空にするだけで、
「Cドライブ」の空き容量不足から開放されるかもしれません。
「ディスクのクリーンアップ」で、「Temp」フォルダ内のファイル削除を行うことができますが、
なんだか、とっても不完全です。
ほとんどのファイルが、そのまま残されていたりします。
どうやら、Windowsは独自の基準で「Temp」フォルダ内のファイルを削除しているようです。
「Temp」フォルダに保存されたファイルは、基本的に不要なはずのものなので、
手動で一掃してしまったほうがいいと思います。
「システムの復元」容量の変更
Windowsの動作があやしくなってきた場合に、大きな効果を発揮することもある「システムの復元」。
でも、「システムの復元」が保存し続けるバックアップファイルの容量は、かなり大きなものになってきます。
実は、古すぎる「システムの復元」のバックアップファイルは、あまり保存しておく意味がありません。
「システムの復元」に使用するディスク領域を調整することで、数GBの空き容量が生まれる可能性があります。
以下、参考ページです。
「C:\WINDOWS\SoftwareDistribution\Download」の削除
「C:\WINDOWS\SoftwareDistribution\Download」が何かということについては、
専用ページを設けましたので、そちらを参照してください。
これも、パソコンによっては数GBの空き容量を確保できます。
「hiberfil.sys」と「pagefile.sys」の削除
「Cドライブ」のルートにある、目立って巨大なシステムファイルがこの2つです。
システムファイルなので、自由に消したりできるものではないのですが、
Windowsの設定次第でどうにかなるファイルでもあります。
この2つのファイルを調整すれば、数GBの空き容量を確保できるでしょう。
「pagefile.sys」を削除してしまうのは、ちょっとまずかったりするんですが、
「hiberfil.sys」に関しては、人によっては完全に不要なファイルだったりします。
詳細は長くなるので、下記ページにて。
CD/DVDキャッシュファイルの削除
すべてのケースで当てはまるわけではありませんが、
場合によっては、数十GBもの空き容量を確保することができます。
つまり、「Cドライブ」の空き容量不足を根本的に解消できる可能性があるということです。
CD/DVDのキャッシュファイルとは、
CD/DVDの書き込み機能を持つソフトが、実際の書き込み作業を行う前に、
ハードディスクの中に書き込み用のデータを準備した、一時保存ファイルのことです。
書き込みを行う際は、キャッシュファイルのデータを一気にCD/DVDに書き込んでいくわけですが、
一旦書き込みが終了すれば、本来それは必要ないはずのものです。
ところが、書き込みが終了した時に、「作業内容を保存しますか?」とか聞かれて、
なんだかわからず、とりあえずそのまま「OK」を押してたりしてたりすると、
どんどんキャッシュファイルがたまって、「Cドライブ」の容量を圧迫するようになるのです。
これは、書き込みを行うライティングソフトに限らず、
動画を編集するようなソフトも、同様に大きなキャッシュファイルを作ります。
なにしろ、CD1枚700MB、DVD1枚4.7GBの容量がありますから、
CD/DVDのキャッシュファイルも、1つあたり数百MB~数GBあるのが普通です。
サイズ的には、インターネット一時ファイルの比じゃありません。
こんなファイルがいくつもあれば、
「Cドライブ」の空き容量がなくなってしまうのも当然です。
CD/DVDのキャッシュファイルを削除するには、
キャッシュファイルを作成しているソフトと、その保存場所を突き止める必要があります。
不要ファイルの特定と削除
最も理想的なのは、不要なファイルを特定して、個別に削除することです。
でも、それは簡単なことではありません。
なぜなら、それができないから空き容量不足になっているという現実があるからです。
ただし、効果的な方法がまったくないわけでもありません。
不要ファイルの特定に役立つソフトがあります。
たとえば、「WinDirStat」のようなソフトを使えば、
何がどれだけの容量を占めているのかが一目瞭然になります。
「WinDirStat」の詳細については、下記ページにて。
特に、上述のような大きなサイズのキャッシュファイルがあれば、すぐに判別できるはずです。