小説ポケモン図鑑

32:ニドラン♂



ニドランのピンチ  投稿者: ソノリン   

あるとても暑い夏の日の事だった・・・ニドラン♂の「ドリル」と、ニドラン♀の「ルビー」の2匹は、川に来て釣りをしていた・・・。
川の上にかかっている橋の上で、2匹は座って、とても楽しそうに釣りをしていたのだった・・・。魚はどんどん順調に釣れていって、バケツの中に入れられていく・・・。
そして・・・遂にバケツは釣った魚でいっぱいになったのだった。「ふぅ・・・もうそろそろ帰ろっか。もう夕方になってるみたいだし」「そうね・・・」
ずっと昼から魚釣りをしていたので、もう夕方になっていて、青空だった空も夕焼けに変わり、オレンジ色の夕陽が出ていた・・・。
ドリルが魚がいっぱい入ったバケツを持って立ち上がった、その時・・・「・・・わわっ!!!」あまりにもバケツが重かったので、ドリルはバランスを崩して、よろけてしまったのだった・・・
そして「・・・バッシャーン!!!」と凄い音がして、ドリルは川に落ちてしまったのだった・・・!!!「・・・・・ドリル!!!」ルビーは絶叫する。
「・・・助け、助けてっ・・・!!!」ドリルは溺れていて、とても苦しそうにしていた・・・「・・・誰かっ、誰か来てぇーーーっっっ!!!」
ルビーはあまりの出来事にパニックになって絶叫し助けを求めるが、近くにポケモンは誰もいないようだった・・・いくら叫んでも、誰も助けに来なかったのだった。
この川はポケモン達の住む町から随分と遠く離れている場所だし、近くにポケモンもいるわけがなかった。水ポケモンだったら泳げるし助けに行けるのだろうが、ニドラン♀であるルビーは泳げなかったのだ。
それに、あんな深い川に飛び込んで、たった1匹だけで助けられるわけがなかった。恐らく川に飛び込んだら、ルビーも溺れてしまう事だろう。
「・・・どっ、どうしよう、ドリルがっ・・・」どうにもできなくなったルビーは、涙を流していた。ゴボゴボゴボ・・・と音がして、ドリルは川の底に沈んでしまったようだった。
「・・・ドリル・・・」ルビーが下を見ると、溺れていたドリルの姿ももうなくなっていた・・・川底に沈んでしまったのだろうか?ただ川が流れているだけだった。
「・・・・・。」ルビーは無言になって、川を見つめて涙を流し続けていた・・・すると・・・途端に天気が悪くなり雲行きが怪しくなって来て、空は暗くなり灰色の雲が立ち込めたのだった・・・。
「・・・雨・・・?」ルビーが空を見上げると、「ピカッゴロゴロ・・・」と雷の音がして「ザァーッ・・・」と雨が降って来たのだった・・・。
雨はどんどんと激しくなり、橋の上に佇んでいるルビーはびしょ濡れになってしまっていた。雷鳴がとどろく・・・「・・・どうしよう」ルビーは呟いた。
辺りはどんどんと暗くなって来て、このまま此処にいたら夜になってしまって真っ暗になってしまう・・・「ピシャーン!!!」と凄い雷の音がした。ルビーはとても心細くなっていた。
・・・もうあれから随分と経ってしまったし、多分もう川底に沈んでしまったドリルは、もう生きていないだろう・・・ルビーはそう思った。川の方を見ると、暗くなった川も、ただ流れているだけだった。
「・・・・・。」大雨の中を、ルビーは1匹だけで、橋の上にずっと立ち尽くしていたのだった・・・・・。


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この作品は失敗作であり私的には気に入っていないので すが、とりあえず最後まで書き上げたので削除するわけ にいかないし、投稿させて頂きます。
失敗作だとしても 一応最後まで書き上げた作品は投稿するようにしますので。