ふらわまにあ

　今日は待ちに待った人間ドック、とはいえ日帰りコースだけども。
　健康センターに八時集合って仕事より早いじゃないですか、間に合うはずもなく二十分遅れで到着すると既に多くの受診者でごった返していました。

　まず最初に受診券を券売機で買うのがなんとも。
　係員さんが一切現金を触らないというのはいいと思いますね、その後、ロッカールームで着替えて、と。
　普通の健康診断のように身長、体重、視力、聴力を測り、人間ドックらしい検査と言えばバリウムを飲んでの胃レントゲンと眼底撮影くらいか。
　お昼はセンター内に用意されていて、午後に骨密度を測定してドック終了。

　最後の総合評価ではわかりきっていることだがメタボシンドローム、これだけ好きな物を好きなだけ食べて運動を全くしないのだから当たり前の結果。
　痩せれば全て解決なので、食べないことと運動することが唯一にして最大の対処、その両方が難しいから現在に至るわけですが。

　「ダイエットは明日から」の格言に全面的に賛成だなとセンターを出て、徒歩二分でラーメン二郎新橋店＠御成門（港区西新橋）に到着。
　確かに住所は港区西新橋だけど新橋駅からかなり遠く、最寄り駅は御成門になるのではないでしょうか。

　さらに新橋には三郎があるし、虎ノ門にはフーズ系があるし、随分思い切った場所に出店したものですね。
　ラーメン二郎新橋店の開店情報を初めて聞いた時、「有給取って行くかなぁ」と日時を確認すると人間ドックの日じゃないですか。
　お店の場所と検診センターの場所がとんでもなく近いことに驚き、それでも人間ドックが一日かかったら食べに行かれないと思ったら午前中で終わるという。
　私が久しぶりに新橋へ行くのに合わせて開店してくれるみたい、そりゃ行くでしょ。
　お店に着いてみると外待ちチラホラで想像していた以上に空いています。

　今日から土曜日までがプレオープンで、日曜日を休んで月曜日からグランドオープン、グランドオープンには総帥も顔を出すのかも知れませんし、暖簾分け店の店主も手伝いに来るのかも知れません。
　私はジロリアンじゃないので暖簾分け店の店主さんが来ていてもどの店舗の店主さんか分からないし挨拶もしないだろうから、今日食べられれば充分です。
　メニューはラーメン、ブタ入り、Ｗブタ入り、大ラーメン、大ブタ入り、大Ｗブタ入りの六種類、トッピングは味付け玉子のみ。
　ＢＧＭはかかっておらず、ラーメンを調理する音とラーメンを食べる音だけが支配する店内、一種独特の雰囲気がありますね。
　広めの店内の一角は透明なガラスで仕切られ、一人の店員さんが大きな製麺機を操作していまいた。

　清水器の近くには開店祝いのお花が置かれ、店主さんの出身であるラーメン二郎池袋店からも届いていました。
　店内待ちを経てカウンター席へ、大きな造りのテーブルは七席と七席、席に着いてしばらくすると「ニンニクはどうされますか」と聞かれますので「やさい、にんにく」とよどみなく答えます。
　ラーメン七百円、月に一度は食べたいラーメン二郎。
　野菜の盛りはまずまずでキャベツ率は一割と言ったところでしょうか、オーダーの分だけ茹でているのでモヤシもキャベツもシャキシャキしていて美味しいです。
　スープは綺麗に乳化しいていてサラッとした豚骨出汁とラーメン二郎でしか味わえないかえし醤油の味わい、レンゲがあるのにドンブリを持ち上げて飲んでしまいました。

　麺はラーメン二郎にしては珍しく丸麺、自家製麺の旨さ爆発で旨すぎます。
　ブタは適度な固さが残りつつも大ぶりで一口では食べられません、が、二つも入っていて嬉しいです。
　スープに聞いたことのない食材を合わせるわけでもなく、全粒粉とかで麺を打つわけではなく、トッピングで差別化を図るわけでもないラーメン二郎三田本店開店当時から変わらない昔ながらのラーメンの製法にノスタルジックは感じてもジャンクは全く感じません。
　つまりは「昭和の味」なんですね、ずっと昭和の味を守り続けてきて、これからもずっと昭和の味を続けていくのだと思います。
　一気に食べ終わってしまい、よほどスープを飲み干すかと思いつつもやめておきました。
　ご馳走様でした。

　お店を出てフラフラしながらコーヒーショップで一息付いて。
　ネットカフェなどでは時間で課金されるので寝ていてもお店にとっては問題ないけど、一般的なコーヒーショップではオーダー課金なので寝たりしたらダメ、だけど一時間くらい仮眠してしまった。

　夜はビストロ・リヨンで。
　開店日は五月初旬のはずだけど東日本大震災で延び延びになり、「思いつき」で今日、五周年記念をやることにしたそうで。

　仕事が忙しければ参加できないけど、今は何とかなるし、今日は人間ドックでお休みだし、ラーメン二郎を食べてきたし。
　個人的な信条で開店祝いであれば手ぶらでは行かない、手ぶらになるような経済事情だったら行かない、から、近場の花屋に寄ってお祝いを用意して、と。
　スタート時間より早く行くのが私流、早く行けないのなら行かない、まあ、人それぞれですけど。
　一人でも何の問題もないけど、友達を募ったら一人来てくれた、とっても嬉しかった。
　三年以上ぶりで顔を見たけど見違えるように綺麗になっていてお店に来ているコトに気が付かないほど、女性は変わるよね、男性は変わらないけど、オレは落ちぶれたけど。

　事前に告知すると百人を越えるゲストが押し寄せてお店に入りきれなくなってしまうので、ほぼ前日の告知としたらしいので、とりあえずはじんわりとスタート。
　それでも「一言、お祝いがいいたくて」のお客さんがひっきりなしに訪れて、途中からスタンディングでも隣のゲストと肩がぶつかるほどの混みよう。
　出る杭は打たれる世の中でこんな繁盛店のオーナーを続けるのは大変だろうけど、そんなオーナーと気軽に話せる間柄というのがとても心地よい。

　ハートランドから始めて白ワイン、赤ワイン、といわゆるチャンポン、さりとてどれも美味しいので悪酔いすることなく。
　こういうパーティーは一年か二年ぶりだったけど知り合い多数、知らない人とはその場で友達、以前なら携帯のアドレスを交換するのが流行でしたが、今は名刺を渡して「フェイスブックで」の時代ですね。
　一時、会社の名刺以外に個人の名刺を作っていたけど最近は会社の名刺だけで色々なことが足りてしまう。
　ネットだけで生きていくならハンドル（匿名）で良かったけど、リアル、現実社会で知り合ったり飲み友達になろうとしたら本名が絶対に必要だと思う。

　ちゃんと帰ったかは誰にも分からない。
　ちゃんと帰る必要があったかは本人にも分からない。