2011年7月23日 21時44分 更新:7月24日 1時42分
テレビが地上デジタル放送(地デジ)に完全移行する24日が目前に迫り、23日の家電量販店は地デジ対応テレビなどを買い求める人たちでにぎわった。
「明日の正午にはアナログ放送が見られなくなります」。東京都豊島区の「ヤマダ電機LABI1日本総本店 池袋」では販売員が威勢のいい声を張り上げていた。19型のテレビを購入した埼玉県蕨(わらび)市の主婦、三ツ橋陽子さん(76)は「少しでも安くなるのを待っていたら、今日になってしまった」と笑顔で話した。
東京都練馬区の会社員、川崎由記子さん(33)は「家のテレビはまだ映るのでもったいない」と話し、従来のテレビでデジタル放送が見られるチューナーを購入した。ヤマダ電機によると、7月のチューナー販売台数は前年同期の約11倍に上り、広報担当者は「ここまでとは思わなかった」と驚く。
総務省の地デジコールセンターにも問い合わせが急増している。同省によると、相談件数は先月まで1日平均1万件程度だったが、22日は4万7000件、23日は午後6時の段階で前日を上回った。24日は10万件を超えることも想定し、オペレーター1200人が24時間態勢で対応する。
相談内容は「地デジ対応テレビに買い替えたが映らない」など受信や設置方法に関するものが大半。センターでは電機メーカーOBらも配置して答えている。【野口由紀、山田泰蔵】