2011年7月23日 20時39分
東日本大震災で大きな被害を受けた岩手、宮城、福島の3県を除く44都道府県で24日正午にアナログ放送が終了し、地上デジタル放送(地デジ)に完全移行する。対象地域のNHKと民放のアナログ放送では正午以降、番組は放映せず、地デジコールセンターの連絡先を示す青い背景の静止画面を表示する。また、各テレビ局は同日午後11時59分に東京タワーなど各地の送信所の電源を手動で落としてアナログ用の電波を完全に止め、25日午前0時以降はアナログ放送の画面は何も映らない「砂嵐」になる。BSアナログ放送も同時に終了する。
NHKは24日午前10時5分から44都道府県で、これまでのテレビの役割を振り返る特別番組「その時、みんなテレビを見ていた!」を放送し、番組内でアナログ停波の告知をした上で静止画面に切り替える。民放キー局の一部も正午前に、生放送番組の中で出演者によるカウントダウンをしたり、アナログ放送視聴者向けの感謝のメッセージを流す。
10万世帯前後が地デジに未対応とみられ、総務省はアナログ放送が終了して初めて未対応に気づく人がいると予測。市町村役場などの地デジ臨時相談コーナー1600カ所のうち、相談員を置く500カ所程度の窓口などを開く見込みで、視聴方法の問い合わせや低所得者向けのチューナー配布に応じる。地デジコールセンター(0570・07・0101)も、1200人態勢で24時間相談に応じる。NHKもコールセンターを100人から300人態勢に増やして24時間対応する。【高橋咲子、乾達】