NY外為:78円34銭まで円高進行 4カ月ぶりの高値

2011年7月22日 1時21分

 21日のニューヨーク外国為替市場の円相場は、欧州信用不安への対応が進むとの見方からユーロが対ドルで買われ、円がそれにつれて買われたことから一時、1ドル=78円34銭まで円高が進行。東日本大震災後、戦後最高値(76円25銭)を付けた3月17日以来、4カ月ぶりの円高水準となり、最高値をうかがう展開となった。市場では「70円台は異常。産業空洞化の原因になりかねない」(岡村正・日本商工会議所会頭)と悲鳴が上がり、為替介入を求める声も出ている。

 投資マネーがリスク回避から相対的に安全とされる日本円や金などに流れる構図は変わらず、ニューヨーク・マーカンタイル取引所の金相場は18日に8月渡しが一時1オンス1600ドルを初めて突破。19日も史上最高値を更新。日本でも高値圏で推移している。

 SMBC日興証券の嶋津洋樹シニアマーケットエコノミストは「ギリシャ財政の根本的な問題が解決しなければ、資金の逃避的、投機的な動きは再燃するだろう」と指摘。最悪の場合は08年秋のリーマン・ショックの再来になるとの懸念も浮上している。【井出晋平】

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