(CNN) フィリピンンのミンダナオ島で、争いを続ける男たちに業を煮やした女性グループが夫とのセックスを拒否するスト戦術を展開し、7月に争いをやめさせることに成功した。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が報告書で明らかにした。
同島のダド村では1970年代から続く分離独立運動の影響で村が荒廃し、現在UNHCRの支援で地域社会の再生を進めている。女性たちはこの一環として縫製プロジェクトに取り組んでいるが、村同士の争いのために主要道が封鎖されて製品が届けられない事態になっていたという。
そこで女性たちは、争いをやめると約束するまで夫婦の営みには応じないと夫に通告する戦術に出た。
UNHCR広報によると、この戦術が奏功してスト開始から数週間で戦闘が止み、主要道が開通したという。女性たちも製品を届けられるようになり、村の経済は再建に向けて動き出した。
UNHCR報道官は「女性たちは夫に戦いをやめてほしいと望み、女の武器を行使してその願いをかなえた」と話している。
女性たちのセックス拒否作戦は今に始まったことではなく、古代ギリシャの時代には女性たちがストを展開してアテネとスパルタの戦争をやめさせたという話が伝わっている。