福島のニュース

福島の花火打ち上げず 放射線恐れる声相次ぎ 愛知・日進

 愛知県日進市で18日夜行われた花火大会で、放射性物質の拡散を心配する市民から苦情を受けた実行委員会が、福島県で製造された花火の打ち上げを中止していたことが19日、分かった。
 「にっしん夢まつり・夢花火」で、東日本大震災の復興を支援しようと、被災3県の花火を含め計2千発の打ち上げを予定していた。このうち80発が福島県川俣町の菅野煙火店の花火だったが、愛知県内で製造された花火に差し替えられた。岩手、宮城両県の花火は予定通り打ち上げられた。
 16日の新聞紙上の案内で知った市民から「汚染された花火を持ち込むのか」などと、電子メールや電話が計約20件、市に寄せられた。市や商工会で構成する実行委員会が福島の花火を打ち上げないことを決め、17日に萩野幸三市長に伝えた。
 市は「苦渋の選択だったが、市民が不安を感じる状況で打ち上げは難しい」と判断。萩野市長は「抗議が相次ぎ打ち上げられなかったことは残念。福島の皆さんには深くおわび申し上げたい」と語った。
 菅野煙火店の菅野忠夫社長(77)は「悔しい思いでいっぱい。福島から愛知に避難されている人も多いと聞き、花火を見てもらって元気づけたかった」と話した。19日に今後の対応を協議した市の担当者は「基準などはないと思うが、放射性物質を測定した上で問題がないと判断できれば、来年の花火大会で打ち上げたい」としている。


2011年09月20日火曜日


Ads by Google

関連記事

powered by weblio



△先頭に戻る

新着情報
»一覧
特集
»一覧
  • 47NEWS