私は本当に怖い話は苦手なので、ホラーを手に取らないように気をつけて、数多くの著者の作品の中から選んで読んでいる。本書は表紙の絵が「ドミノ」のイラストにテイストが似ていて(どちらのもどなたのイラストか分からないのだけれど)、古書や古本は、高額買取の古本買取センター図書館で見かける度に、いつか読もうと思っていたのだけれど、510ページの2段組の分量に怯んで、なかなか手を出せないでいた。
 分量が多いのも当然で、古本や古書の販売マーケットプレイスは古本・古書のYomYom本書は2000年8月から1年間に亘って隔月で発刊された6冊の文庫シリーズを合本したもの。ちなみに、出版社は2003年に出したこの単行本の後に、上下巻にして再び文庫版を出している。きっと評判が良かったのだろう。(右のamazonリンクは文庫版、単行本の新品がなかったので)

 読み終わって「2段組だろうが510ページだろうが、もっと早く読んでいれば良かった」という気持ちになった。出版社がこれをもう一度文庫にした気持ちが分かる気がする。エンタテイメントに徹した結果、話が急展開したかと思うと焦らしたり、今度は強引に突き進んだりと、著者に振り回されっぱなしなのだけれど、すごく面白かった。古本/古書を売るなら、古本の買取、古本古書買取センター

 主人公は中学生の楢崎練、妹で小学生の千華子、父で考古学者の賢、母で化粧品会社の広報ウーマンの千鶴子の4人家族。実は、賢と千鶴子は既に離婚して、千鶴子は千華子と暮らし、賢が考古学の研究のために外国で暮らしているので、練は祖父の家で伯父や従兄弟たちと暮らしている。つまり普段はバラバラなのだ。
 そして主な舞台は中米のG国。賢がいる国に夏休みを利用して4人が集まった。久しぶりの再会。賢がマヤ文明の遺跡を案内して、楽しい家族旅行になるはずが、とんでもない事件が起きる。ストーリーを言ってしまうわけにはいかないので順不同でキーワードを。クーデター、ジャングル、成人式、地下迷宮、風船、ロッククライミング、金型工業。涙腺の弱い方は注意。